【ライター望月の駅弁膝栗毛】
東北新幹線・八戸駅にE5系「はやぶさ」が入ってきました。
八戸は2002~2010年までの8年間、東北新幹線の終着駅だったこともあり、全部で4つのホームがありますが、現在は主に真ん中の本線に設置されたホームに発着しています。
当初、八戸までは最速の「はやて」で2時間56分でしたが、今は概ね2時間45分程度。
時速320kmで運転する「はやぶさ」の恩恵を大きく受けている街ですね。
八戸は青森ではありますが、旧・南部藩であり、八戸線を通じて岩手の久慈など北三陸への玄関口となっている港町です。
そんな八戸で駅弁を手掛ける「吉田屋」が、夏の新作を出していました。
名前はストレートに「青森と三陸の食材100%寿司弁当」(1,280円)。
近年、“見える”化が進んでいる八戸の駅弁ですが・・・さあ、ふたを開けますと?
【お品書き】
・ほたての照り焼き(陸奥湾)
・塩〆海峡サーモン(津軽海峡)
・炙りカキ(三陸)
・〆さば(八戸前沖)
・昆布〆平目(青森)
・いくら醤油漬け(三陸)
・わかめ生姜煮
・ごぼうもろみ漬
・厚焼玉子
包装に違わないにぎり寿しが現れました。
八戸周辺のお寿司屋さん気分が、そのまま新幹線の車内で楽しめる感じです。
サーモン・サバと「小唄寿司」と共通食材もありますので、八戸駅弁のいいトコどりも・・・。
いずれにしても、安定した食材の調達が求められる駅弁の世界において、青森と三陸だけで「食材100%」を謳うのは、大きなチャレンジだなぁと思います。
改めて八戸という街は、海の恩恵を大きく受けている街であると感じさせてくれる駅弁です。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/