【ライター望月の駅弁膝栗毛】
京浜東北線(東海道本線)の東神奈川と、中央本線の八王子を結ぶ「JR横浜線」。
今年(2018年)9月23日で、開業110周年の節目を迎えました。
当日は、東神奈川駅でセレモニーが、小机駅では記念イベントも開催されました。
これに先立って8月から、横浜線を走るE233系電車の1編成が記念のヘッドマークを掲出。
なにせヘッドマーク付きは1編成ですから、出逢えるとちょっとラッキーですよね!
この横浜線と“同い年”なのが、横浜駅弁「崎陽軒」。
そこで、それぞれの110周年を記念した駅弁「JR横浜線開業110周年×崎陽軒創業110周年記念弁当」(1,100円)が、店舗・個数限定(なくなり次第終了)で販売されています。
掛け紙には、記念ロゴマークと共に現在のE233系電車と一代前の205系電車がデザイン。
なお9月23日当日は、二代前の103系電車がデザインされた限定掛け紙で販売されました。
103系時代の横浜線の印象といえば、何といっても大きく「横浜線」と書かれたヘッドマーク。
京浜東北・根岸線に直通するため、乗り間違いを防ぐ目的があったといいます。
今から10年前(2008年)の100周年では、当時の主力・205系電車が、これをモチーフとした記念ヘッドマークを掲げ、1年近くにわたって走りました。
この車両も、今はインドネシアで活躍しているのでしょうか。
【お品書き】
・赤飯
・茎わかめご飯
・昔ながらのシウマイ3個
・シウマイまん
・玉子焼き
・かまぼこ
・有頭海老具足煮
・赤魚照り焼
・ピリ辛蒟蒻煮
・里芋煮
・ニシン昆布巻き
・梅型人参煮
・筍煮
・きゅうり漬け
“おめでたい駅弁”ということで、蒸気で炊き上げた赤飯に、横浜線のラインカラー・グリーンをイメージした茎わかめご飯の2色ご飯。
特に茎わかめご飯は、白ごまの風味と茎わかめの心地よい食感に食欲がそそられ、思わずそのままで完食しそうになりました。
もちろん、昔ながらのシウマイも3個入っています。
そして、しょうゆ入れの「ひょうちゃん」コレクターの皆さんにとってたまらないのが、グリーンの「JR横浜線開業110周年記念ひょうちゃん」が入っていること。
「110th横浜線」と書かれたものと、E233系電車が描かれた、2種類の「ひょうちゃん」がランダムに入っているので、最低でも2回はいただきたいところですね。
私も2回購入しましたら、ラッキーなことに2つ、ちゃんと揃いました!
おなじみ筍煮の隣に入っているのは、「シウマイまん」。
「シウマイまん」は、シウマイのあんを中華まんの生地で包み込んだ一口サイズのまんじゅうで、汽車の焼き印が押されています。
横浜線では昭和40年代まで、蒸気機関車による貨物列車の運行があったといわれており、その意味でも、古くからの横浜線ユーザーの方には、懐かしく思われるかもしれません。
上州や甲信地方で産出される生糸を、横浜港に運ぶ目的で敷設された「横浜線」。
いわゆる“ニッポンのシルクロード”と云われるルートを通っています。
そんなシルクロードを辿る旅を楽しめるのが、週末を中心に横浜~松本間を、横浜線経由で1往復運行される特急「はまかいじ 」。
普段は通勤タイプの車両が走る中を特急用車両で、横浜線の記念駅弁を片手に、車窓を眺めてみれば、もしかしたらいつもと違った発見があるかもしれませんよ!
(参考)JR東日本プレスリリースほか
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/