【ライター望月の駅弁膝栗毛】
高松から坂出、丸亀方面への速達輸送を担う、快速列車の「サンポート」号。
「サンポート」とは、高松駅・高松港周辺の再開発地区「サンポート高松」に由来します。
快速運転をするのは高松~坂出間で、坂出以遠は各駅停車となりますが、一部の列車にはヘッドマークが取り付けられることもあります。
また、予讃線をそのまま下り、およそ5時間をかけ松山までロングランする列車もあります。
快速「サンポート」の中には、サブタイトル的に「南風リレー」の愛称が付いた列車もあります。
土讃線の特急は、岡山発着が「南風(なんぷう)」、高松発着は「しまんと」となっていますが、「しまんと」の運行は朝夕が中心となります。
このため、高松と土讃線方面を移動する場合は、途中の多度津などで接続している、快速「サンポート南風リレー」号に乗り継ぐのが一般的となっています。
「サンポート南風リレー」から「南風」に乗り継ぐ場合、丸亀駅の改札外売店には駅弁(骨付鳥弁当)がある場合がありますが、それ以外の駅に駅弁はありません。
また、「南風」の丸亀~琴平間では、車内販売のある列車もありますが、短区間営業のため、買えない場合もありますので、高松で駅弁を確保しておくのがよさそうです。
高松伝統の駅弁といえば、やっぱり「あなご飯」(1,000円)です。
【お品書き】
・焼き穴子
・刻み穴子煮
・いりこだし入り味付けごはん
・筑前煮
・漬け物(さくら漬け)
・しょうゆ豆
現在は岡山の「三好野本店」が製造、「ステーションクリエイト東四国」が「高松駅弁」のブランドを受け継いで販売している「あなご飯」。
刻んだ煮穴子が入った、讃岐うどんでおなじみ「いりこだし」をベースにした味付けご飯の上に焦げ目がいいうま味を出してくれる焼穴子が載って、食欲をそそります。
瀬戸内に数多くあるあなご飯ですが、いりこだしを使うことで、香川ならではの「あなご飯」に仕上がっていますよね。
高松近郊の国鉄線が電化したのは、JR発足直前の昭和62(1987)年3月のことでした。
国鉄最末期から四国で活躍してきた121系電車は、デビューから30年を経たこともあって、平成28(2016)年から7200系電車へのリニューアル工事が進行しています。
見た目は若干変わった程度ですが、モーターや台車が変わり、乗ればすっかり今風の電車。
高松周辺の通勤・通学の足として、まだまだ活躍してくれることでしょう。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/