【ライター望月の駅弁膝栗毛】
高崎で上越新幹線と別れ、長野から北陸へ向かう、北陸新幹線E7系「はくたか」号。
碓氷峠は、新幹線になっても30パーミル(1,000mで30m登る)急坂が続きます。
高崎から軽井沢にかけては、新幹線でもグイグイ坂道を登っている感じがしますよね。
となると、やっぱりあの駅弁が恋しくなります。
そう! 駅弁の代名詞といってもいい「峠の釜めし」です。
そんな“峠の釜めし”を先日、東京都内で見かけました。
最近は東京駅の「駅弁屋 祭」などでも見かけますが、それとは少し装いが違います。
釜めしなのに、いかにも駅弁らしい折に…。
アレ、峠の釜めしって、益子焼の釜に入っていませんでしたっけ?
じつはコレ…!
峠の釜めしがプリントされた「駅弁Tシャツ」(3,218円、税込)なんです。
コチラのTシャツは、日本鉄道構内営業中央会の協力の下、都内でプリントTシャツを手掛ける「株式会社ADP」が製造、全国各地の駅弁の容器を手掛けている「株式会社シンギ」が9月30日から販売を開始した“新作”。
日本の駅弁文化を世界に発信すべく、主に海外からの旅行者の「お土産」として、そして熱烈な駅弁ファンの皆さんに向けて作られたといいます。
この「駅弁Tシャツ」は峠の釜めしバージョンのほか、米沢駅「牛特上カルビ弁当」、郡山駅「海苔のりべん」、小淵沢駅「高原野菜とカツの弁当」、水戸駅「釜揚げしらす弁当」の各バージョン・全5種、白と黒の2パターンがあります。
現在販売しているのは、上野駅改札内の「BOOK EXPRESS」(書店)と、大宮駅改札外の「RAIL YARD」(鉄道グッズ販売店)の2店。(駅弁売場にはありません)
大宮の店員さんに伺ったところ、この釜めしの白のタイプが一番人気とか!?
シンギによると、Tシャツが入っている“容器”も実際の駅弁で使われているもので、今後、駅弁の種類など、バリエーションも増えていく可能性があるとのこと。
鉄道好きな方や海外からのお友達へのプレゼントとしてもいいかもしれません。
平成9(1997)年の北陸新幹線開業で、横川~軽井沢間の鉄道は廃止され、バスとなりましたが、高崎~横川間の「信越本線」は今も健在です。
特に週末、D51やC61形蒸気機関車が客車を牽引する、快速「SLぐんまよこかわ」号が運行される日は、沿線に多くのファンが詰めかけます。
この日は、D51形蒸気機関車498号機に復活30周年の記念ヘッドマークと装飾も…。
ときには駅弁Tシャツで気分を盛り上げて、ご当地へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/