松江駅「島根牛すき焼きもろみ丼」(1,250円)~奥出雲の食文化を駅弁で発信!「もろみ」にこだわった松江の新作駅弁

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

松江駅「島根牛すき焼きもろみ丼」(1,250円)~奥出雲の食文化を駅弁で発信!「もろみ」にこだわった松江の新作駅弁

381系電車・特急「やくも」、山陰本線・直江~出雲市間

岡山~出雲市間を、伯備線・山陰本線経由で結ぶ特急「やくも」号。
昭和47(1972)年の山陽新幹線・岡山開業に合わせて誕生し、当初は気動車でしたが、昭和57(1982)年からは、カーブでも高速で走れる振り子式の381系電車が活躍中。
フリーストップ式のリクライニングシートやトイレの洋式化などのリニューアル工事後は、「ゆったりやくも」の愛称が与えられています。

松江駅「島根牛すき焼きもろみ丼」(1,250円)~奥出雲の食文化を駅弁で発信!「もろみ」にこだわった松江の新作駅弁

京王百貨店新宿店・一文字家ブース

そんな「やくも」の旅のお供、松江駅「一文字家」の駅弁。
じつは昨年11月に「島根牛すき焼き煮切り丼」をご紹介した際、「1月の京王の駅弁大会では新作を出すので楽しみにしていて下さい!」という情報をいただいていました。
1月16日(水)からの参戦となった、京王百貨店新宿店「第54回・元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」には、いったいどんな駅弁が登場したのでしょうか?

松江駅「島根牛すき焼きもろみ丼」(1,250円)~奥出雲の食文化を駅弁で発信!「もろみ」にこだわった松江の新作駅弁

島根牛すき焼きもろみ丼

新しい駅弁の名は…、その名も「島根牛すき焼きもろみ丼」(1,250円)!
「島根牛みそ玉丼」「島根牛すき焼き煮切り丼」に続く、島根牛シリーズの第3弾です。
掛け紙に「JR出雲市駅発」の文字が入ったのは、出雲市駅でも販売が始まったため。
出雲市駅は、昨年(2018年)9月で従来の駅弁屋さんが無くなってしまいました。
「一文字家」によると、出雲市駅には新たなお店が入ったそうですが、駅弁が無いため、JR側から打診を受け、出雲市駅の売店にも納めるようになったということです。

松江駅「島根牛すき焼きもろみ丼」(1,250円)~奥出雲の食文化を駅弁で発信!「もろみ」にこだわった松江の新作駅弁

島根牛すき焼きもろみ丼

【おしながき】
・ご飯(島根県産コシヒカリ)
・島根牛すき焼き風煮(牛肉・玉ねぎ・糸こんにゃく煮)
・もろみたれ(もろみみそ、米味噌、豆味噌)
・煮玉子
・煮物(こんにゃく、人参、蓮根、いんげん)

松江駅「島根牛すき焼きもろみ丼」(1,250円)~奥出雲の食文化を駅弁で発信!「もろみ」にこだわった松江の新作駅弁

島根牛すき焼きもろみ丼

すき焼き風に炊かれた島根牛の真ん中に陣取るのは、島根県邑南町(おおなんちょう)に、大正時代からある老舗「垣崎醤油店」こだわりのもろみ味噌。
「もろみ」とは、醤油になる前の「うま味」がギュッと凝縮されたもの。
大豆の芳醇な香りと共に、口のなかにはフワッと自然な甘さが広がります。
神話の時代から奥出雲で育まれているとされる、麹をはじめとしたこだわりの食文化に、もっと光を当てたいという「一文字家」の思いが熱く伝わって来る駅弁。
このような「駅弁屋さんの哲学」を感じられるのも、駅弁大会の醍醐味なんです。

松江駅「島根牛すき焼きもろみ丼」(1,250円)~奥出雲の食文化を駅弁で発信!「もろみ」にこだわった松江の新作駅弁

285系電車・寝台特急「サンライズ出雲」、山陰本線・直江~出雲市間

夜10時前の東京駅、コンコースや東海道線のホームに表示される『寝台特急サンライズ出雲・出雲市』の文字に、旅心をくすぐられる方も少なくないと思います。
あの列車に乗って行った先には、地道に出雲の食文化を育んでいる方が居ます。
駅弁大会で知る、駅弁屋さんの食材へのこだわり、東西の調味料の違い…。
駅弁選びひとつで、駅弁大会は「学びの場」にもなるのです。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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