【ライター望月の駅弁膝栗毛】
群馬県内を走るJR線の主力・211系電車。
1年前の春、長年にわたって活躍した「115系電車」を置き換えました。
211系電車自体は、これまで25年あまりにわたって上野~高崎・宇都宮間などで走っていた車両ですが、上越国境の雪のあるエリアも走ることからスカートの部分を強化。
主に3~4両の短い編成となって、高崎・新前橋を起点に上州路を駆け抜けています。
群馬県内を走る211系電車は、ロングシートタイプの3000番台。
ドアは押ボタン式となっており、乗車時・下車時は、列車が停車してドア横のランプが点灯したら、自分でドアを開閉して乗り降りします。
ローカル線最大のお客様である高校生の通学需要に応えることを考えると、詰め込みの効く車両でも致し方ないと、頭では分かっていますが…。
高崎からは、上越線、吾妻線、信越本線、両毛線の各列車が発着しています。
各線共に概ね1時間間隔で運行されていますが、両毛線は伊勢崎まで概ね30分間隔。
上越線・吾妻線は逆に1時間半~2時間ほど列車間隔が空く時間帯があるほか、一部の列車は新前橋発着となっており、高崎~新前橋間は両毛線の列車と接続しています。
画像の信越本線はもちろん横川止まりで、“横軽”はJRバスに乗換えとなります。
赤城山や谷川連峰、榛名山、妙義山など群馬の風景を思い浮かべながらいただきたい高崎の駅弁と言えば、「大人の休日 群馬の風味」(1,350円)かもしれません。
東日本各地にある“大人の休日”シリーズの駅弁の1つで「高崎弁当」が製造。
普段の日は、高崎駅に朝入荷したら、売り切れ御免という日もあるようです。
ある意味、お目にかかれたらラッキーな駅弁とも言えるかもしれません
【おしながき】
・舞茸炊き込みご飯
・鮭の南部焼き
・根菜の天麩羅
・若鶏の柚庵焼き
・海老づくし
・ハモのけんらん焼き
・野菜の炊き合わせ(茄子、里芋、人参、大根、椎茸)
“チョットいい幕の内”といった印象の「大人の休日 群馬の風味」。
ご飯は、群馬の特産で高崎の駅弁としても定番の舞茸の炊き込みご飯。
おかずも魚・肉・山海の幸を織り交ぜ、南部焼き、幽庵焼きなど焼き方などにもこだわったバラエティ豊かな構成となっています。
折(容器)は汎用性の高いものを使いつつ、中味に手間をかけているのが嬉しいですね。
3月の週末、上越新幹線は、まだまだスキーに向かう皆さんで、比較的混みあいます。
でも、上越線の普通列車は、比較的のどかなもの。
ときには、群馬の皆さんの日常を垣間見ながら、のんびり普通列車の旅を楽しむのもまた“大人の休日”なのかもしれません。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/