【ライター望月の駅弁膝栗毛】
名古屋~伊勢市・鳥羽間を、伊勢鉄道経由で結ぶ快速「みえ」。
平成5(1993)年から四半世紀あまりにわたって活躍するのは、キハ75形気動車です。
概ね2両編成で運行され、1号車の鳥羽寄り半室が指定席となっています。
いまの時期は「青春18きっぷ」でも利用できますが、伊勢鉄道線内は別料金。
車掌さんが四日市~津の間で検札を行い、車内精算を行う方が多く見られます。
そんな三重を代表するブランド・松阪牛。
近年、名古屋駅の駅弁屋さんでも、それぞれ東海3県(愛知・岐阜・三重)のブランド牛を使った駅弁を販売しています。
大正時代からの老舗「松浦商店」には、松阪牛を使った駅弁が数多くあります。
今回は、そのなかから「松浦の松阪牛焼肉弁当」(1,300円)をご紹介しましょう。
【おしながき】
・白ご飯
・松阪牛の焼肉
・蒟蒻の梅和え
・わさび菜お浸し
にんにく入りの甘辛いタレで松阪牛を焼き上げたという「松浦の松阪牛焼肉弁当」。
気になるくさみは全くなく、冷めても柔らかい焼肉に、たれがしみ込んだ白飯が進みます。
脇を固めるのは、こんにゃくの梅和えとわさび菜のおひたし。
松浦商店には少し前から松阪牛めしという駅弁があり、松阪牛のキメの細かい霜降りをより感じてほしいという思いから、この焼肉駅弁を開発したのだそうです。
今年、名古屋・松浦商店の駅弁は、首都圏でもお目にかかる機会が増えています。
1月の京王百貨店新宿店の駅弁大会では、初めて実演販売を行ったほか、2月からは東京駅「駅弁屋 祭」での販売も始まりました。
じつは「松浦の松阪牛焼肉弁当」も、東京駅でも購入することができます。
最近、名古屋はご無沙汰という首都圏の方も、この春は駅弁をきっかけに、東海地方へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/