【ライター望月の駅弁膝栗毛】
北鎌倉駅を出ると円覚寺の参道を横切って、鎌倉駅へ向かう横須賀線のE217系電車。
お寺の参道という“和の空間”の途中に現れる、踏切と列車による“洋の空間”は、北鎌倉らしい風景の1つです。
昔もいまも多くの人を集めている鎌倉の魅力には、やはり、この“和洋折衷”というものもあるのではないかと、私は感じています。
そんな鎌倉の“和洋折衷”の魅力を詰め込んだ駅弁が、「大船軒」から登場しています。
その名も「鯵とハムの押寿し」(980円)!
共に明治時代に創業した「大船軒」と「鎌倉ハム富岡商会」とのコラボレーション駅弁です。
おなじみ「鯵の押寿し」の掛け紙に、大船軒にルーツを持つ「鎌倉ハム」のロゴが入った駅弁は、いままでありそうで無かった、固定概念を打ち破る組み合わせの新作です。
【お品書き】
・鯵の押寿し(中鯵・四貫)
・ボンレスハムの押寿し(二貫)
・生姜甘酢漬け
掛け紙を外してふたを開けると、鯵とハムが仲良く並んで登場しました。
鯵の押寿しはいつもの醤油でいただきますが、鎌倉ハムの二貫は付添のオリーブオイルとミックススパイスでいただくと…これはとてもいい香りで新鮮な食感!
明治生まれ・100年以上にわたって受け継がれる魚と肉の鎌倉名物を、醤油とオリーブオイルの和洋折衷でいただく令和の新体験、未体験の方はぜひお試しを!!
横須賀線には、東北本線(宇都宮線)からの「湘南新宿ライン」の列車も直通して来ます。
国鉄時代には、横須賀線を湘南色の列車が走る風景など、想像もつかなかったもの。
そしていまや、鎌倉名物の鯵とハムを、1つの折でいただく時代となりました。
もしかしたら、まだまだ世の中には、チャレンジしていない組み合わせがあるのかも!?
いただくことで新たな気付きをもらえそうな、楽しい気持ちになれる新作駅弁です。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/