大船駅「伝承鯵の押寿し3貫+鯵の押寿し3貫(復刻掛け紙)」(780円)~今年も開催! アジに感謝する大船軒の「鯵祭」!!

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

E217系電車・普通列車、横須賀線・大船~北鎌倉間

横須賀色の青と白の帯を巻いた電車は、大船駅を発車すると、東海道本線から分かれて、左に大きく弧を描きながら、横須賀線に入って行きます。
大船駅は、いまから131年前、明治21(1888)年のきょう・11月1日に開業。
翌年、横須賀線の分岐駅となったことで、大船の街は大きく発展していきました。
そして、大船駅に「駅弁」が生まれたのも、横須賀線の存在抜きには考えられません。

大船軒「鯵祭」

大船の名物駅弁「鯵の押寿し」は、100年以上にわたって続くロングセラー駅弁。
駅弁を製造する「大船軒」では、1年間に約150万匹のアジが使われていると言います。
このアジへの感謝の気持ちを込めて、大船軒では毎年秋に「鰺供養」の祭事を執り行っており、いまでは「鰺祭(あじまつり)」として一般にも公開されています。
第6回の今年(2019年)は10月27日(日)、大船駅近くの大船軒に多くの方を集めて行われました。

慰霊の神楽(鎌倉神楽)

「鰺供養」の祭事は、鎌倉市内の江ノ電・長谷駅近くにある「坂ノ下御霊神社」の神職の方を招いて行われ、鯵をはじめとした食物への感謝の気持ちを伝える祝詞が奏上されます。
それに続き、「慰霊の神楽」として、鎌倉神楽の一部が披露されました。
鈴の音が鳴り響くなか、他に聞こえてくるのは、時折、大船駅を発着する列車の音だけ。
とかく、駅弁と聞くと、肉か魚か、美味しいのかといったことに関心が向いてしまいますが、この祭事に立ち会うと、改めて、私たちの「食の原点」に立ち返ることができるんですよね。

鰺祭における「鰺の押寿し3貫」の販売

鰺祭

祭事に先立って「鰺祭」の会場では、鰺祭特別仕様の駅弁「鰺の押寿し3貫」(120円)が、300個限定で販売されました。(1人2個まで)
合わせて、毎年恒例の「鰺の切り落し」をはじめとした“工場蔵出しのお買得品”を求める方の列が、ぐるりと社屋を囲むように出来上がりました。
ちなみに、列の先頭に並んだ方は、販売開始の2時間前にやって来たそうです。

伝承鯵の押寿し3貫+鯵の押寿し3貫(復刻掛け紙)

さて、「鰺祭」の会場で販売された「伝承 鯵の押寿し3貫+鯵の押寿し3貫」(780円)には特別な「復刻掛け紙」が用意されました。
「鰺の押寿し」の発売開始から5年ほど経った、大正7(1918)年ごろの掛け紙を復刻させたもので、大船周辺の観光案内と三浦半島の地図が描かれています。
「駅弁味の陣2017」の際に「登場」しているので、ご記憶の方も多いかもしれませんね。

伝承鯵の押寿し3貫+鯵の押寿し3貫(復刻掛け紙)

【おしながき】
・伝承 鯵の押寿し(小鯵、3貫)
・鯵の押寿し(中鯵、3貫)
・ガリ
・醤油

伝承鯵の押寿し3貫+鯵の押寿し3貫(復刻掛け紙)

1匹から2枚しか取れない、貴重な小鯵を使った「伝承 鯵の押寿し」と、中鯵を使った「鯵の押寿し」という2つの味を3貫ずつ、食べ比べが楽しめる駅弁です。
「押寿しではあるが、とても“にぎり”に近い食感が大きな魅力」
「100年以上続いている駅弁ながら、毎日たくさん製造、販売されていることが素晴らしい」
大船軒の今野高之社長も、胸を張って語ります。

E233系電車・快速「アクティー」、東海道本線・藤沢~大船間

ちなみにコチラの「伝承 鯵の押寿し3貫+鯵の押寿し3貫」は、11月3日(日・文化の日)まで、大船・鎌倉・逗子・藤沢・平塚・東戸塚・東神奈川などの売店でも販売されています。
食欲の秋、そして、文化の秋。
東海道本線、横須賀線という日本を支える鉄道の沿線で、1世紀以上にわたって受け継がれてきた食文化をぜひ、自分自身の舌で感じてみてはいかがでしょうか。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/


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