【ライター望月の駅弁膝栗毛】
東京・新宿から小田原を経由して箱根湯本を結ぶ、特急ロマンスカー「はこね」号。
平成30(2018)年3月にデビューした最新の小田急70000形電車(GSE)は、ローズバーミリオンを基調とした鮮やかな色の車体が印象的です。
鉄道友の会が選定する、その年の最優秀鉄道車両に贈られる「ブルーリボン賞」も受賞し、一部編成の先頭車両には受賞記念ステッカーが掲出されています。
そんな特急ロマンスカーの旅のお供として、小田原・箱根湯本の駅で販売されているのが、明治21(1888)年創業、「東華軒」の駅弁です。
秋の観光シーズンに合わせ、駅弁も続々と新作が登場中。
これまでの「じゃこのおもてなし」をリニューアルして、9月15日から登場しているのが、「釜揚げしらすとじゃこのお楽しみ弁当」(850円)です。
【おしながき】
・白飯 焼き海苔
・釜揚げしらす
・じゃこ 有馬山椒添え
・いりこ菜めし
・鰆唐揚げ
・厚焼玉子
・煮物(椎茸、ちくわ、人参)
・大根つぼ漬け
山椒が添えられたじゃこの炒り煮に、釜揚げしらすが加わり、焼き海苔も2枚載せられて、小田原らしく大きな梅干しと一緒に、白いご飯がより風味豊かに楽しめるようになりました。
「東華軒」によると、「じゃこのおもてなし」時代にお客様から寄せられた声を反映して、よりボリュームアップする形でリニューアルを行ったとのこと。
白いご飯がいろいろな味で味わえると、やっぱり「楽しい」ですよね!
特急ロマンスカーに続き、国道1号を越えて33.3パーミルの坂を下って来たのは、箱根登山鉄道仕様にカラーリングされた小田急1000形電車の各駅停車。
「箱根登山電車」箱根湯本~強羅間は、台風19号で大きな被害を受けてしまいましたが、湯本までの鉄道、多くの箱根の観光施設、お店、温泉宿などは、概ね平常営業中です。
また、登山電車の不通区間には、並行して代行バス(路線バス)も運行されています。
観光のまち・箱根の復旧を支えるのも、また「観光」。
紅葉の秋間近、スカッと空が晴れてきたら、箱根へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/