【ライター望月の駅弁膝栗毛】
昭和39(1964)年10月1日、日本に「新幹線」が誕生して、今年(2019年)で55年を迎えました。
最初の新幹線電車「0系」は、首都圏をはじめ各地で保存されていますが、埼玉・大宮の「鉄道博物館」の車両は、おなじみの団子っ鼻が少し明るいのが特徴。
じつは、最初の0系は「光リ前頭」と呼ばれ、この部分がアクリルでできていたのだそう。
その意味でも、草創期の新幹線がかなり忠実に再現されているというわけなんですね。
気軽に立ち寄ることができる新幹線ゆかりの場所と言えば、JR東海道本線・鴨宮駅。
新幹線開業前、鴨宮~綾瀬(神奈川県)の間におよそ32Kmの試験線が作られました。
この試験線は現在、東海道新幹線・新横浜~小田原間の一部となっています。
鴨宮駅南口には、平成21(2009)年に造られた「新幹線発祥の地」のモニュメントがあって、トンネルから飛び出して来た0系新幹線電車が目を引きます。
昭和39(1964)年の新幹線誕生と共に誕生した駅弁と言えば、東京駅をはじめ、首都圏の各駅で販売されている「チキン弁当」(900円)。
日本ばし大増の製造、「NRE」の販売で、現在開催中の「駅弁味の陣2019」にも出陣中です。
「チキン弁当」は、この10月、発売55周年を記念してリニューアルが行われました。
おなじみのボックスにも「55th」の文字が躍っています。
【おしながき】
・トマト風味ライス
スクランブルエッグ、ドライトマトのオイル漬け、グリーンピース、
・鶏唐揚げ
・野菜のピクルス
・スモークチーズ
・レモン果汁パック
・ラムネ(55周年記念・3万個限定)
メインのトマト風味ご飯と鶏の唐揚げはそのまま、おかずのマカロニサラダがキャベツ・玉ねぎ・人参のマリネになって、トマト風味ご飯の上にドライトマトのオイル漬けが加わりました。
合わせて、スクランブルエッグも、よりウェットな食感になったのが好印象。
また、チキン弁当のキャラクターをあしらった特製ラムネが添えられました。(3万個限定)
NREによると、「チキン弁当」はもちろん、東京駅の「駅弁屋 祭」に登場したチキン弁当のキャラクター入り保冷バッグ(550円)も人気で、急きょ増産中だそうです。
「新幹線」は昭和39(1964)年の誕生以来、全国に路線網を広げてきました。
現在は東海道・山陽・九州、東北・北海道・上越・北陸の新幹線に加え、在来線に直通する山形・秋田の新幹線も登場し、時速200~300Kmの列車が数分おきに走る区間もあります。
その速さによって、駅弁のあり方も変えてきた新幹線ではありますが、新幹線と共に生まれた駅弁もまた、時代に合わせて変わりながら、バージョンアップが続きます。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/