【ライター望月の駅弁膝栗毛】
東京~神戸間を結ぶ「東海道本線」。
なかでも“金メダル級”の車窓を誇るのが、小田原から熱海にかけて海が見える区間です。
特に根府川駅付近は、真鶴半島から伊豆半島、伊豆大島まで望めることもあります。
ちょうど眺望を存分に楽しめる251系電車の特急「スーパービュー踊り子」が、根府川駅を通過して、大きな音を立てながら白糸川橋梁を渡って行きました。
この素晴らしい車窓を誇る小田原~熱海エリアで駅弁を手掛ける「東華軒」が、この秋から投入した新作駅弁が、その名も「金メダル弁当」(1080円)!
ご当地名物の金目鯛を、樽に見立てたわっぱ型容器に盛り込んだのだそう。
“金目+樽”で“金メダル”…包装もメダルっぽい感じ。
駄洒落ネーミングでありつつ、なかなか“攻めたネーミング”とも云えそうです。
【おしながき】
・洋風炊き込みごはん
・金目鯛オイル焼き
・チキン西京焼き
・有頭海老塩胡椒焼き
・貝の白胡椒焼き
・焼きグリーンアスパラガス
・パプリカ素揚げ
・オリーブの実
ふたを開けた瞬間から、これまでの駅弁にはまずなかったいい香りがします。
金目鯛や有頭海老の下に、パエリア風の洋風炊き込みご飯が入っているんです。
カレー、ドリアなどに次いで、ついに駅弁にも“パエリア”の時代がやって来ました!
しかも、冷めてもきちんと美味しい、“駅弁の”パエリア風ご飯。
「東華軒」によると、増えている海外からのお客様を意識して開発したということです。
鉄道の世界で“金メダル”級の活躍をしているのは、やっぱり新幹線!
開業から55年を迎えた東海道新幹線は、16両編成の新幹線電車が、最高時速285㎞、最短3分間隔で駆け抜けて行きます。
ちなみに、「東華軒」の駅弁は、小田原・熱海の新幹線改札内でも販売あり。
創業・明治21(1888)年という老舗駅弁屋さんの“攻めた”新作駅弁が、秋の旅をひと味違ったものにしてくれそうです。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/