三原駅「あなごあいのせ重」(1150円)~海と猫と鉄道と…尾道の風景

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

三原駅「あなごあいのせ重」(1150円)~海と猫と鉄道と…尾道の風景

113系電車・普通列車、山陽本線・東尾道~尾道間

山陽本線の下り普通列車が、尾道のまちに入って来ました。
列車は国道2号に沿って山裾に弧を描きながら、この春に新駅舎がオープンしたばかりの尾道駅を目指します。
最寄りの山陽新幹線「のぞみ」停車駅・福山から尾道までは、普通列車でおよそ20分。
新幹線にこの在来線の“チョイ乗り“をプラスすると、鉄道旅はより楽しくなりますね。

(参考)JR西日本ニュースリリース・2018年12月19日分

三原駅「あなごあいのせ重」(1150円)~海と猫と鉄道と…尾道の風景

尾道の夕景

久しぶりに、夕方の尾道を歩いてみました。
尾道水道の向こうには、夕日で赤く染まった空。
そのなかを時折、市街地と向島を結ぶ渡船がドッドッドッ…と行き交います。
映画のような情景ですが、これが尾道の日常。
世代を超えて、街歩きを楽しむ人の姿も目立ちます。

三原駅「あなごあいのせ重」(1150円)~海と猫と鉄道と…尾道の風景

尾道の夜景

この日はロープウェーがお休みだったので、歩いて千光寺山へ登ってみました。
夕方5時前、日の入りを迎えると、今度は夜景へと移り変わっていきます。
しまなみ海道の新尾道大橋にも照明が灯って、真ん中を小さな船が進んで行きます。
12月、空気は少し冷たいものの、坂道を上り下りするには、心地いいくらいの気温。
何度訪れても、尾道は街歩きが楽しいまちです。

三原駅「あなごあいのせ重」(1150円)~海と猫と鉄道と…尾道の風景

尾道の猫

坂道のいろいろなところに、猫がいるのも尾道らしい風景。
人懐っこい猫がスリスリと寄ってきて、手提げ袋のなかに顔を突っ込んできました。
袋から顔を出すと、思わず舌をペロリ。
おっ、なかなか抜け目のない猫ですね。
私が駅のコインロッカーに預け忘れて、袋のなかに入っていたものとは?

三原駅「あなごあいのせ重」(1150円)~海と猫と鉄道と…尾道の風景

あなごあいのせ重

三原駅弁「浜吉」が製造している「あなごあいのせ重」(1150円)でした。
オジさんは駅弁レポートをしなくてはいけないので、猫ちゃんにあげるわけにはいきません。
“あいのせ”とは、煮穴子と焼き穴子が両方載っているという意味。
しかも、煮穴子は関東風、焼き穴子は関西風と、東西の味を1つの折に詰めこんでいます。
西日本エリアの駅弁ではちょっと珍しい、関東系の味を入れている駅弁です。

三原駅「あなごあいのせ重」(1150円)~海と猫と鉄道と…尾道の風景

あなごあいのせ重

【おしながき】
・味付けご飯
・煮穴子
・焼き穴子
・飾り人参
・ガリ

三原駅「あなごあいのせ重」(1150円)~海と猫と鉄道と…尾道の風景

あなごあいのせ重

三原駅「あなごあいのせ重」(1150円)~海と猫と鉄道と…尾道の風景

あなごあいのせ重

スリーブ式の包装を外すと、食欲をそそるテカリと共に煮穴子と焼き穴子が見えてきました。
やわらかく煮こまれた煮穴子、香ばしく焼き上げられた焼き穴子共に、穴子そのものの食感を残した薄めの味付けが特徴。
そのままでも十分にイケますが、「浜吉のたれ」とロゴも入ったたれをかけていけば、さらに濃いめの味も楽しめるのが嬉しいものです。
「浜吉」の穴子系駅弁では近年、一番人気を誇っているというこちらの駅弁。
最近のお客様の嗜好や催事などでの全国展開を踏まえ、関東系の味も入れているそうです。

三原駅「あなごあいのせ重」(1150円)~海と猫と鉄道と…尾道の風景

115系電車・普通列車、山陽本線・尾道~東尾道間

夕暮れの尾道のまちを走る、山陽本線の115系電車。
尾道からは、福山方面に乗車すると尾道大橋、尾道水道を望むことができます。
一方、三原方面へ乗ると、お隣・糸崎にかけて山陽本線随一の美しい車窓が楽しめます。
街歩き、古寺巡り、文学散歩…、いろいろな楽しみ方のある尾道ですが、山陽本線でアクセスすると、より一層楽しめること、間違いなしです。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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