【ライター望月の駅弁膝栗毛】
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700系新幹線電車「ひかりレールスター」、山陽新幹線・広島~東広島間
「ひかりは西へ」のキャッチフレーズと共に、昭和47(1972)年に誕生した山陽新幹線。
山陽新幹線の「ひかり」と言えば、平成12(2000)年デビューの「ひかりレールスター」!
JR初期の「ウエストひかり」の系譜を継いで、普通車指定席でも2人掛けのシートが並び、いまや新幹線唯一となる個室(4人用)を兼ね備えた700系新幹線電車です。
現在は、早朝と夜間の「ひかり440・442・443」号で、その姿を見ることができます。
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700系新幹線電車「ひかり」、山陽新幹線・東広島~広島間
レールスターの700系新幹線電車は、「こだま」号としても活躍していますが、これ以上に、レアな存在として知られるのが、新大阪6:03発の「ひかり441号」博多行(9:23着)。
この列車、上り「ひかり444号」と共に、東海道新幹線では定期運行を終えた16両編成の700系新幹線電車が活躍しており、春のダイヤ改正後の動向が気になるところです。
16両編成の700系新幹線の思い出を残しておくなら、いまのうちかもしれません。
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0系新幹線電車・100系新幹線電車「こだま」(2005年1月撮影)
700系新幹線電車の去就が気になる今年(2019年)の冬ですが、15年前の冬はまだ0系・100系の新幹線電車が、山陽新幹線の「こだま」号として活躍していました。
平成20(2008)年で0系が引退、平成24(2012)年には100系・300系も引退して、今回は、平成11(1999)年デビューの700系新幹線電車が、東海道区間からは引退となります。
歴代新幹線車両の何層もの技術の積み重ねが、最新車両の礎となっているわけですね。
(参考)日本車両ホームページほか
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瀬戸内六穀豚ミルフィーユカツレツ弁当
そんな新幹線の技術の積み重ねに思いを馳せていただきたい広島の駅弁と言えば、「瀬戸内六穀豚 ミルフィーユカツレツ弁当」(1080円)かもしれません。
“ミルフィーユ”と名乗る通り、広島のご当地ポーク・瀬戸内六穀豚の薄切り肉を、何層にも重ねてカツとして揚げた“カツ弁”です。
「広島駅弁当」が平成19(2007)年から製造、平成24(2012)年に現在の形となりました。
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瀬戸内六穀豚ミルフィーユカツレツ弁当
【おしながき】
・白飯
・瀬戸内六穀豚ミルフィーユカツ
・ポテトサラダ
・ごぼう煮
・紫キャベツ酢漬け
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瀬戸内六穀豚ミルフィーユカツレツ弁当
“冷めて美味しい、やわらかい”を実現すべく、広島・三原を拠点とするメーカーの手で育てられた瀬戸内六穀豚のもも・うでの肉をカラっと揚げている“ミルフィーユカツ”。
「広島駅弁当」によると、脂の乗り具合、安定供給などを総合的に鑑みた部位の選定だそう。
白いご飯の上にささがきごぼうが載って、その上にミルフィーユカツ。
付添のソースをかけることで、より美味しくいただくことができます。
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500系新幹線電車「こだま」、山陽新幹線・東広島~広島間
山陽新幹線では、長年、東京駅にも乗り入れていた500系新幹線電車が8両編成になって「こだま」号として活躍しています。
近年、一部の編成は、キャラクター等とのコラボレーションが行われており、鉄道ファン以外からも高い人気を集めているようです。
10~15分の長時間停車が設けられている列車も多い、山陽新幹線の「ひかり・こだま」号。
長めの停車時間を使って駅弁を買い求めながら、のんびりとした車内で山陽路の駅弁旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
連載情報
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ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/