夏の元気をもらえる、九州の肉駅弁!
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「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
今年(2021年)3月12日で相互直通運転開始から10周年を迎えた山陽・九州新幹線。かつては九州ブルートレインの愛称だった「みずほ」や「さくら」が、新幹線となって関西と九州を結ぶ足として活躍しています。10周年に合わせて登場している記念駅弁も、九州の駅弁屋さんが製造するものは、九州特産のブランド肉を使った、ガッツリとした肉駅弁。たっぷりの肉料理を味わいながら、夏の元気をいただきました。
新作記念駅弁で旅を感じよう! 山陽・九州新幹線相互直通10周年(特別編)
東・名・阪と旅をしたら、さらに西へ足を延ばしたいもの。平成23(2011)年3月から運行を開始した山陽・九州新幹線の直通列車は、今年で10周年となりました。「みずほ」「さくら」のN700系新幹線電車にはJR西日本所属の編成とJR九州所属の編成があります。見た目や内装ではあまり違いはわかりませんが、乗車すると、西日本の編成は「いい日旅立ち」、九州の編成は向谷実さんが手掛けたメロディが流れて気が付くかも知れません。
山陽・九州新幹線相互直通10周年を記念して、沿線の駅弁屋さんでは、今年(2021年)4月から記念駅弁を販売しています。これまでに新神戸・姫路・岡山の記念駅弁をご紹介しましたが、今回は、博多の記念駅弁「九州肉づくし弁当」(1280円)をいただく機会に恵まれました。ツルのまちとして知られる鹿児島県出水市をホームに、いまは鹿児島市や福岡市にも拠点を構える「松栄軒」が製造しています。
【おしながき】
・味付けご飯
・佐賀牛のすき焼き ささがきごぼう 紅葉麩
・鹿児島黒豚のたれやき 糸唐辛子
・宮崎牛の焼肉 山菜ナムル ごま
九州は日本有数の畜産エリア。これを活かして、佐賀牛のすき焼き、鹿児島黒豚のたれ焼き、宮崎牛の焼肉という3つの味が楽しめる肉好きにはたまらない駅弁です。なかでも個人的に味わいがよかったのが、佐賀牛のすき焼き。冷めてもふんわりやわらかく、肉のうま味がしっかりと感じられました。ちょうど梅雨明けのたよりも徐々に聞こえてきたころ。そろそろガッツリと肉駅弁を味わって、夏の元気を養いたいところですね。
停車駅の少ない「みずほ」は、博多~熊本間を最速32分。博多~鹿児島中央間を最速1時間16分で結びます。在来線特急「つばめ」の時代は、博多~西鹿児島(当時)の間が約4時間だったことを考えますと隔世の感です。九州のなかで駅弁をいただくには、少々時間が短すぎるのは否めませんが、いい時期になってきたら、山陽・九州新幹線の直通列車に揺られて、存分に駅弁の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/