コロナ禍で増える「ドライアイ」の患者

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東京都医師会代議員会・議長、世田谷区医師会会長で「三軒茶屋眼科」院長の窪田美幸氏が10月25日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。ドライアイの予防と治療法について解説した。

コロナ禍で増える「ドライアイ」の患者

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

スマホやコンピュータの見過ぎから起こるドライアイ

新行市佳アナウンサー)目の異常に気付く最初の段階として「おかしいな、目が霞んで見えるな」ということがあると思いますが、どのような病気が考えられますか?

窪田)目の霞みの原因としては、ご高齢の方ですと、白内障や緑内障が疑われます。30~50代の方であれば、ドライアイや老眼が疑われます。

新行)私の友人も目が霞んで眼科に行ったところ、ドライアイという診断を受けたと言っていたのですが、ドライアイの原因は、どのようなことが考えられるのでしょうか?

窪田)現代でいちばん多い原因は、スマホやコンピュータの画面を長時間見ることによるものです。

コロナ禍で在宅勤務が増え、ドライアイ患者が増加

新行)コロナ禍で在宅勤務になった方も多いと思うのですが、在宅勤務によってドライアイの人が増えたという実感はありますか?

窪田)ありますね。自宅でオンライン授業を受けられる学生さんが多くなりましたが、タブレットを使って授業を受けると、それまでもゲームなどで目を酷使しているのに、さらに授業によって画面を見る機会が増えることになります。そのようなことから、若い方のドライアイも増えて来ています。

ドライアイの治療法 ~点眼と「涙点プラグ」という治療法

新行)ドライアイの治療法はどのようなものでしょうか?

窪田)まずは点眼治療ですね。

新行)目薬ですね。

窪田)目薬です。目薬にも何種類かありまして、いろいろな段階があるのですが、眼科の先生に診察してもらい、いちばん適切な目薬を選んでいただくというのが重要だと思います。それから、次の段階としては、「涙点プラグ」というものがあります。

新行)涙点プラグ。

窪田)涙の出口をシリコンのプラグで塞ぎ、涙が鼻の奥に流れて行くのを堰き止めて、ドライアイを治療するという方法です。

新行)よく、目薬を点したときに、鼻の方へ流れて行くような感覚があるのですが。

窪田)そうです。それです。

新行)それを止めることができるのですね。

コロナ禍で増える「ドライアイ」の患者

窪田美幸氏、新行市佳アナウンサー

光治療

新行)他にはどのような治療がありますか?

窪田)これはまだ保険診療で認められてはいないのですが、光治療というものが今後出て来ると思います。

新行)初めて聞きました。

窪田)美容の機械で使われているフォトフェイシャルと同じ考え方の機械なのですが、それを眼科的にドライアイ用として応用しているのが光治療です。ドライアイの原因でも、マイボーム腺機能不全という疾患が原因になっている方に治療の適用があります。光治療をマイボーム腺のところに当て、マイボーム腺の機能を改善させて、ドライアイを治療するという治療法です。

新行)フォトフェイシャルの技術を応用してというお話でしたけれども、よく皮膚科に行くと、ときどきフォトフェイシャルのポスターやチラシを見かけるのですが、シミなどの治療で使っていますよね。

窪田)そうです。

新行)それが目に応用できるのですね。

窪田)私も最初その話を聞いたときは驚いたのですが、海外の論文などを読みますと、効果を上げているようです。

ドライアイを防ぐには

新行)ドライアイの治療方法はさまざまありますけれども、その前の段階として、ドライアイにならないためには何に気を付けたらいいのでしょうか?

窪田)コンピュータやスマホの画面をご覧になっているときは、皆さん、瞬きが少ないのです。

新行)集中し過ぎてしまって、ついつい瞬きを忘れてしまいますね。

窪田)ですから、まず、きっちり瞬きをするということ。それから、目が疲れたなと思ったら作業を中断し、目薬を点すなりして、目を休ませてあげることです。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

番組HP

医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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