「スペーシアX」と一緒に楽しみたい「SL大樹」の旅!
公開: 更新:
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
今年(2023年)は大河ドラマで話題の徳川家康。日光は家康が祀られた地です。このエリアを走る東武鉄道の「SL大樹」の「大樹」は、日光東照宮から連想される将軍の“尊称”と云われます。朝一番の下り列車「SL大樹1号」は、始発駅の下今市で浅草からの特急「スペーシアX 1号」の連絡を受けて発車します。SLの汽笛とともに、レトロな汽車と最新の電車が9時33分に同時発車する様子は、鉄道の進化を存分に感じられる瞬間です。
(注)2023年7月現在、「スペーシアX 1号」は従来型「スペーシア」による運行日もあり。
平成29(2017)年から東武鬼怒川線・下今市~鬼怒川温泉間で運行中の「SL大樹」。この6年間で、牽引するC11形蒸気機関車は3両体制となり、客車のバリエーションも増えました。とくに鬼怒川温泉駅は、駅前に設置された転車台で機関車の向きを変える作業がまるでショーのようになっており、多くの観光客で賑わいます。また、乗車時間も、約35分と短く、日光・鬼怒川エリアの“アトラクション”の1つとして楽しむこともできます。
「SL大樹」の運行開始に合わせて、日光鱒鮨本舗から誕生した駅弁の1つが「SL大樹日光埋蔵金弁当」です。のちに数量限定でC11形蒸気機関車の形をした容器に入った「SL大樹日光埋蔵金弁当プレミアム」が登場、大きな反響を呼びました。そして今回、「スペーシアX」の運行開始に合わせて、「金色のSL大樹日光埋蔵金弁当プレミアム」(3000円)が1200個限定で登場。黄金の蒸気機関車型容器が特徴的です。
【おしながき】
・日光鱒寿し(高根沢産コシヒカリ、鱒、ゆば)
・金色シャベルスプーン
・金色大樹の刃
日光鱒鮨本舗自慢の鱒寿しが、機関車型の容器にたっぷり入った「SL大樹日光埋蔵金弁当プレミアム」。ふたを開けた瞬間から笹と酢の香りが漂い、食欲をそそってくれます。酢飯は栃木・高根沢産コシヒカリに、清酒と天然利尻昆布を加え、おいしい日光の水で炊き上げたシャリとのこと。なお、黒い蒸気機関車型容器に入った「黒色のSL大樹日光埋蔵金弁当プレミアム」(3000円)も同時販売されており、こちらは2400個限定です。
「スペーシアX」の登場で、今後は世代交代も進んでいくものと見られる東武鉄道の特急列車。いまの段階では「スペーシアX」はもちろん、従来の「スペーシア」や会津方面へも行くことができる「リバティ」、さらにはJR東日本253系電車による「日光」「きぬがわ」とさまざまなバリエーションが楽しめます。この夏は猛暑が続く都市部を離れ、美味しいものと自然がいっぱいの日光・鬼怒川エリアを満喫してみてはいかがでしょうか。
この記事の画像(全6枚)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/