ビジネスのトップシーンで活躍する方や、気になる時事問題を読み解くスペシャリストを迎えてお話を伺う番組、トップジャム。
最終回となる今回は、スタジオを飛び出して「秋葉原UDX」から公開収録を行いました! ゲストは、フリーアナウンサーで俳優の宇垣美里さんです。
初めての公開収録で緊張しているという福田アナと石塚さんですが、多方面での宇垣さんのご活躍にはお二人とも興味津々。いったいどんなお話が聞けるでしょうか。
福田:皆さん今日はご来場いただき本当にありがとうございます。それではさっそくご紹介しましょう。フリーアナウンサーで俳優の宇垣美里さんです。
まずはプロフィールをご紹介していきたいと思います。宇垣美里さんは2019年3月にTBSを退社された後、フリーアナウンサーとしてだけでなく、俳優としてドラマや舞台に出演。執筆業もされていて、漫画や映画のコラムを連載されています。著書に『今日もマンガを読んでいる』、フォトエッセイ『風をたべる』シリーズをお持ちです。
石塚:そもそもなんでアナウンサーを目指されたんですか。
宇垣:最初はアナウンサーになりたいと思ったわけではなくって、本当に書くことが得意だったので、記者になりたいと思ってました。記者の中でも私は媒体で一番テレビが身近だったので、テレビの記者になりたいと。でも経験することなく入るのは怖かったので、1回雰囲気を見てみようと思ってテレビ局のアナウンサーセミナーに参加してみました。そうしたら先輩アナウンサーから、ニュースひとつ作るにも、取材してきてくれた人、記事を書いてくれた人、編集してくれた人、カメラマンさん……、全部あって最後に皆さんに届けるのが私たちの仕事だから1人でやったことなんてないよ、っていう話を聞いて「私それやってみたい」って、そこで思ったのがきっかけですね。
福田:実際アナウンサーになったとき、自分がやりたい仕事を全て選べるわけじゃないですよね。いろんな仕事に向き合うときは、どんな心持ちで向き合ってたんですか。
宇垣:この人たちは私にこれが向いてるって思うんだ、じゃあ1回やってみよう、って思ってました。
福田:それで結果的に情報系と言っていいんですかね。世の中ではバラエティー系のイメージが強いかと思うんですけど、アナウンサー時代は割合としてはそういった仕事が多かったですか。
宇垣:そうですね。情報番組とかバラエティーとかスポーツとかを担当していたかなって思います。もちろん報道の仕事もしてみたかったけど、ただ一方で、この年齢やこの容姿であることによって説得力が出ないって言われたら、そうかもってちょっと納得するところもありました。何かしら経験を蓄えたり、年齢っていう形で何か違う段階に行くポイントを待つっていうことも大切なのかなって。だから、そこで「何で」とは思ってはいませんでしたね。
福田:テレビ局を離れてから自分のキャリアを振り返ったときに、「これは選択しといてよかったな」っていうものってありますか。
宇垣:いろんなお仕事をさせていただいてるんですけど。例えば原稿仕事って締め切りが来るたびに憂鬱になるんですが、でもそれが一つ一つ溜まっていくことによって、少なくともフリーランスになって1年目より今の方が確実に私の文章力は上がっている。やっぱりそういうふうに積み重ねたことで今の自分があるなって思います。
それこそ演技のお仕事は昔は考えつきもしない手段だったんですけど、やってみるとこんなに面白いんだとか、大好きなエンタメをこの角度から見るとこういうふう景色が広がっているんだ、っていう学びがたくさんあって、多分後悔してることは一つもないんじゃないかな。
石塚:これから挑戦してみたい仕事はありますか。
宇垣:書くことが好きなので、もう何冊か本出したいなっていうのと、書いていることが形になればいいなと思います。あと、演技はすごく好きなので映像もいいんですけど、反応がビビットにわかる舞台のお仕事の機会はどんどん増やしていきたいですね。
福田:私はアナウンサーとして働くときも喋ることが苦手だったし、離れて広報業務をしたときには文章ってこんなに書けないもんかなって、苦手を克服し続けるキャリアみたいになってるんですけど、文章力を上げるために何が一番ポイントだと思いますか。
宇垣:私は、インプットだと思います。幼い頃から本を読むことが本当に好きだったので、私の中には語彙の蓄積がすごくあると思っていて。こういう表現をこの本では使っていたから自分もちょっと真似して書いてみよう、みたいな。そういうものまねみたいなところから入るのは、大事かなと思います。
福田: これからキャリアとしてどういったところをメインに置いていきたいっていうのはありますか。
宇垣:ちょっと飽き性なところがあって。一つのことだけってなると我慢ができないっていうか。例えば、書く仕事では表現できないその瞬間のパッションを、ラジオやテレビ、芝居で表現の一つとして出させていただいて。それぞれがあるから、ここではできないことがこっちでできて、って補完できてると思っているので、そのチャンネルをたくさん持つことはなくしたくないし、続けていきたいですね。
福田:いまは会社員として働きながら副業をして、会社員ではできないことを副業でできているから会社員の仕事も頑張れる、みたいな働き方もできるじゃないですか。
石塚:麻布競馬場さん※とかそんな感じでしたよね。
※トップジャム第10回目のゲスト
福田:そういった自分の「やりたい」をたくさん叶える術を持ってるっていうのは、現代社会を生き抜く上でめちゃめちゃ大事なんじゃないかなと思います。
インプットは、どういったことを意識してされていますか。
宇垣:何というか、インプットの隙間で仕事をしてます。エンタメがすごく好きなので、日付が変わった瞬間に電子書籍で新刊を買いまくって、映画が開封されたらその瞬間見に行って、みたいな。それが仕事になって本当によかったです。
石塚:タイムマネジメントはどうされてるんですか。
宇垣:気絶するまで読む!
石塚:やっば、人じゃなかった。
福田:それでこの美肌を保てるっていう。健康を保つ秘訣はありますか。
宇垣:健康を保つ秘訣は、たくさん食べることと、運動も好きなのでそういったことは割としているのかなって思う。気絶するまでっていうのは冗談ですけど、たぶん苦じゃないんだと思います。苦手だったら別にやる必要ないと思うし、ただ私は好きだから、常日頃、今日は本何冊読んで漫画何冊で、映画は1本見たな、みたいな感じで生きてるんだなと思います。
福田:ちなみに次の質問最後にしてくださいって(カンペで)言われてるんですけど、ニッポン放送で今年1月から『宇垣美里のスタートアップニッポン』というポッドキャスト番組を担当されているんですけど、起業に関しては興味ないですか。
宇垣:本当に皆さんのお話を聞いてると、よく思いついたなって。ただそこが聞いてみたら、「それは必要だわ」っていうものがものすごく多くて。だから本当にその目の付け所、何て言うんだろう、本当に些細なひらめきなんだと思うんですけど、それを形にするのが大変ですよね。ただただ、尊敬しています。
福田:あっという間の半年間でしたが、いかがでしたか。
石塚:スタートアップでラジオ番組を持つってあんまりないことだったんですけど、付き合っていただいた典子さんにも感謝ですし、本当にいい経験になったなと思います。私まだ20代で今会社5期目の会社を経営してるんですが、こうやって走ってる私の姿を見て憧れてくれる女性がいてくれたら嬉しいなと思ってます。典子さんはいかがでしたか。
福田:多くの方に私も背中を押してもらいましたし、皆さんにも何かしら心に響く言葉を届けられたのではないかなと思ってます。ゲストの方にも20人来ていただきましたが、どの方も本当にポジティブで前向き、推進力がある。これって自分らしく生きていく上ですごく大事なんだなって感じています。初回に鈴木おさむさんに来ていただきましたが、ポジティブな人はポジティブな人に寄っていくっていうこととか番組の最初に勢いづけてもらった気がします。今回がいったん最後となりますけれども、またどこかで皆さんとお会いできるように、この番組のパワーを今後に残していければいいなと思っております。
レギュラー放送は終わりますが、ポッドキャストで過去の放送を聞くこともできます。「ニッポン放送 PODCAST STATION」で検索してください。またどこかでお会いしましょう。