瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」

人は自分の時と永遠につきあわなければならない【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第96回

人は自分の時と永遠につきあわなければならない【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第96回

「時」はその人とともに生きつづけます。 肉親よりも、夫婦よりも、空気や太陽よりも、 人は自分の時と永遠につきあわなければならないのです。 そして時をふり返るというのは、よほど幸福な時か、 ほんとうに孤独に打ちひしがれた時…

悲しいとき、つらいときには思い切り泣きなさい 【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第83回

悲しいとき、つらいときには思い切り泣きなさい 【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第83回

ひどくつらい思いをした方がみえたとき、わたしは 「悲しいでしょう、つらいでしょう、気がすむまでお泣きなさい」 というしかありません。そのときわたしにもほんとうの涙がわいてきます。 相手の気持ちになって一緒に泣く、これしか…

穴のあいた心は医者でも発見することはできません 【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第82回

穴のあいた心は医者でも発見することはできません 【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第82回

自分の属している世界から、ある日突然姿を消し去り、全く別の世界で生き直したいと、一生に一度も思わない人間がいるでしょうか。 心が冷たいからとは限りません。心があたたかすぎるから、しがらみに耐えきれなくなった人間もいるはず…

夫が出征し、はじめて私が泣いたその理由とは? 【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第76回

夫が出征し、はじめて私が泣いたその理由とは? 【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第76回

結婚生活を北京で送っていたわたしは、夫が出征した直後にもうお金がなくなりました。阿媽(アマ・お手伝い)の春寧(シュンニン)の給料も払えなくなったので、帰ってくれと彼女に告げると、祖母の茫媽(ファンマー)が翌日駆けつけてき…

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