今年(2017年)6月23日で、大宮~盛岡間が開業35周年を迎える「東北新幹線」。
東日本エリアの新幹線は、5年ごとに開業の節目を迎えます。
今年は既に3月に秋田新幹線が20周年を迎え、6月の東北新幹線に続いて、7月に山形新幹線25周年、10月に北陸新幹線の長野開業20周年、11月の上越新幹線35周年と続きます。
そんな各線で活躍している(した)のが、E2系新幹線ですね。
東北新幹線の開業当初から活躍を続け、平成25(2013)年に引退したのが200系新幹線。
北のほうで生まれ育った若い世代の中には、新幹線といえばコレという方もいることでしょう。
団子っ鼻0系の系譜を継ぎ、緑のラインとスカートのスノープラウが印象的な顔つきでした。
普通車は3人掛けが回転しないため、一部では後ろ向きを強いられる席もあったものです。
画像は平成15(2003)年に1枚だけ撮っていた、窓回りがカクカクっとしていたオリジナルタイプ。
F19という文字が見えますので、2007年まで残った最後のオリジナル200系のようですね。
コチラも手元に1枚だけ残っていた、シャープな「100系顔」の200系新幹線。
主に“スーパーやまびこ”と呼ばれた速達タイプの「やまびこ」に使われていたと記憶しています。
2階建車両も組み込んでいて、晩年には各停タイプにも使われ、空席が目立った個室で、大手業者と提携したマッサージの営業も行われていました。
私自身は200系の全盛期になかなか乗る機会が無かったのが、今となっては心残りです。
今回は15年近く“熟成”した東北新幹線200系の画像をご紹介しましたので、駅弁も「熟成肉」を使った東北新幹線沿線のものをご紹介。
その名も「熟成肉の炙り焼き弁当」(1,300円)!
調製元は一ノ関駅弁の老舗「斎藤松月堂」で、原則、盛岡駅向けに出荷している駅弁です。
「熟成肉」は、いまや一関のブランドと言ってもいい「門崎熟成肉」を使用しています。
掛け紙を外して蓋を開ければ、いい匂いと共に一面の牛肉!
しかもコレは、「門崎(かんざき)熟成肉」の炙り焼きなのです。
「門崎熟成肉」といえば、東京都内でも焼肉店「格之進」でおなじみ。
その地元・一関で、一ノ関駅の老舗駅弁屋「斎藤松月堂」がコラボして作られているのが、この「熟成肉の炙り焼き弁当」という訳なんですね。
厳選した国産黒毛和牛に“枯らし熟成”を60日以上、ウェットエイジングをおよそ2週間ほどこしているというこの熟成肉。
熟成することで、和牛ならではの香りを守りつつ、肉の柔らかさと甘さを引き出すといいます。
ひと昔前は、一ノ関駅周辺の牛肉駅弁といえば、“前沢”という印象が強かったのですが、今や、一関が生んだブランド「門崎熟成肉」。
一ノ関駅では、この熟成肉をさらにたっぷり使った駅弁もありますので、また機会を作って、ぜひご紹介したいと思います。
(取材・文:望月崇史)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/