【ライター望月の駅弁膝栗毛】
東海道を下って、富士山が見えてくると、やはり嬉しいものです。
しかも富士山は、見る場所でいろんな表情を見せてくれます。
特に南東斜面の富士山を見ますと、山裾までたっぷりの雪をかぶっていることが多いですが、これは北西の強い風で、山頂付近の雪が飛ばされたことによるもの。
ちょっとした「風のいたずら」によって起こるものなんですね。
冷たい北西の風がおさまって、あったかい南風が吹いてくると春の訪れ。
そんな春風を感じていただきたい駅弁が、「静岡風便り 春めぐり」(1,000円)。
沼津駅弁「桃中軒」恒例の季節の駅弁です。
地元のJAなんすんとコラボし、平成28(2016)年12月に行われた沼津農林まつりの旬産旬食料理コンテストで選ばれたレシピを取り入れて構成されています。
【お品書き】
(壱の重)
・筍の海老しんじょはさみ揚げ
・高野豆腐のお茶衣揚げ
・黄金ガレイのわさび味噌焼き
・煮物(筍うま煮、人参、鶏肉、椎茸、こんにゃく、絹さや)
・青豆入り卵焼き
・海老の酒塩
・大中寺いものマヨネーズ焼き
・合鴨スモーク
・沼津茶とみかんのゼリー(弐の重)
・オイルサバディン(駿河燻鯖)と三つ葉の混ぜご飯
・梅しゃりご飯
・花大根
特に面白い食感なのが、ふじのくに新製品セレクション最高金賞を受賞したという「オイルサバディン(駿河燻鯖)」を使った混ぜご飯で、魚臭さは全くなく、食べやすくなっています。
このほか、「大中寺いも」や「沼津茶」といった、普段あまり目にすることの無い、沼津周辺の食材をいただくことが出来るのも興味深いところ。
4月いっぱいまで沼津駅・三島駅で、1日20~40個程度が販売中。
ぜひ富士山が見える日に、見えた喜びと一緒にいただいてみてはいかがでしょうか。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/