【ライター望月の駅弁膝栗毛】
来年春の「デスティネーションキャンペーン」の開催地・静岡から、現在、デスティネーションキャンペーンを開催中の栃木まで、1本の列車で結ぶのが「上野東京ライン」です。
熱海始発の快速「アクティー」も、多くは栃木の小金井行・宇都宮行で運行。
また、熱海11:32発と18:53発の普通列車は、那須の玄関口・黒磯まで直通運転しており、静岡の口元からディープな栃木まで、およそ270kmを5時間近くかけて結んでいます。
「栃木デスティネーションキャンペーン」に合わせ、そんなディープな栃木を「駅弁」にしたのが、「とちぎご当地グルメ弁当」(1,050円)。
6月30日までの期間限定、4月にNRE大増から改まった「日本ばし大増」が製造しています。
掛け紙にも、「かみのかわ黒チャーハン」「いもフライ」「かんぴょう」「ゆば」など、栃木らしい食材が羅列されています。
【お品書き】
・かみのかわ黒チャーハン風ごはん(国産米使用・栃木県産かんぴょうソース炒め、栃木県産ニラ、チャーシュー、錦糸玉子、紅しょうが)
・真岡いちご飯バーガー
・いちご飯(国産米・栃木県産いちごピューレ使用)、チキンハンバーグ(照焼き味)、オニオンサラダ
・モロ(サメ)フライ
・いもフライ
・赤パプリカ揚げ
・煮物(巻き焼きゆば、蓮根、人参、椎茸、いんげん)
この駅弁をディープなものにしているのが、何と言っても「真岡いちご飯バーガー」なるもの。
何でも、地元の高校生が発案したそうで、真岡市内の料理店で、栃木名産のいちごを「炊き込みご飯」にしてしまったという、チャレンジ精神旺盛なご飯なのです。
公式発表されている食べ方は・・・
①オニオンサラダをチキンハンバーグの上にのせる
②いちご飯バンズではさむ
③ピンク柄のパラフィンでライスバーガーを挟んで包む
どんな企画でも、とかく「守りに入りがち」な昨今にあって、10代の皆さんの発想の芽を摘まず、折に詰め込んだ勇気が見事。
チャーハンなどの安定したご当地の味に加えて、栃木のディープさも存分に楽しめそうです。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/