【ライター望月の駅弁膝栗毛】
秋田新幹線「こまち」が走る奥羽本線の大曲~秋田間。
この区間は、新幹線の標準軌(1,435mm、画像左)と在来線の狭軌(1,067mm、画像右)の2本の線路が並んで敷かれています。
「こまち」は画像左側の線路、この区間の通勤・通学・病院通いなどに使われる普通列車は画像右側の線路を走っています。
秋田地区の普通・快速列車として活躍しているのが701系電車。
平成5(1993)年、それまで電気機関車が50系などを牽引していた客車列車を置き換える形でデビューしてから、早いもので四半世紀となります。
世代交代はどんどん進んで、今やJRの客車を使った定期列車は全て姿を消しました。
この電車で通学した高校生たちも、立派に社会人として活躍していることでしょう。
秋田新幹線「こまち」はもちろん、客車列車から電車への移り変わり、さらには蒸気機関車の時代から秋田駅を発着する列車を見つめてきた駅弁といえば、「特製牛めし」!
なんと、100年以上前の「関根屋」創業当時から販売されているのだそうです。
通常の折に入ったものは1,000円ですが、訪れた日は少し肌寒かったので、冬季~春先限定で販売されている加熱式(1,200円)を購入してみました。
【お品書き】
・白飯(秋田県産あきたこまち)
・牛肉煮
・こんにゃく煮
・煮物(がんも煮、たたきごぼう)
・玉子焼
・紅生姜
牛めしは多くの駅にある分、その駅弁屋さんの個性が出やすい駅弁です。
「関根屋」の場合は、何と言ってもたっぷりの糸こんにゃく!
牛肉と同じく、秘伝のスープでじっくりと煮込まれており、よく味がしみ込んでいます。
昔から変わらない味が、地元の根強い支持を受けているそうでリピーターも多いとか。
秋田の旅の思い出と、懐かしい風景を思い浮かべながら味わいたい駅弁です。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/