【ライター望月の駅弁膝栗毛】
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キハ110系・普通列車、磐越東線・いわき~赤井間
西日を浴びて、磐越東線・小川郷(おがわごう)行の区間列車が下っていきます。
磐越東線は、常磐線・いわきと、東北本線・郡山を結ぶ85kmあまりの非電化路線。
いわきを発車する下り列車は1日わずか8本しかありませんが、そのうち朝夕の2本はいわき市内の小川郷止まりとなっています。
平日は通学の高校生が多そうですが、週末はゆったりとした車内の雰囲気が伺えました。
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カジキソースカツ丼
いわき駅弁を製造している「小名浜美食ホテル(アクアマリンパークウェアハウス)」の売店は、いわき駅の改札外、いわき駅ビル3階(改札と同じフロア)最奥にあって(いわき美食ホテル)、午前10時~午後7時の間、販売されており、湯本駅でも販売があります。
そんな「小名浜美食ホテル」の珍しい駅弁の1つが、「カジキソースカツ丼」(880円)。
いわきの味・カジキグルメが、3年前の2015年から駅弁として販売されています。
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カジキソースカツ丼
【お品書き】
・白飯
・カジキフライ(クロカワカジキ)
・キャベツオリーブオイル和え
・ひじき煮
・桜漬
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カジキソースカツ丼
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カジキソースカツ丼
スリープ式の包装を開けると、食欲をそそるウスターソースの香りと共に、白いご飯の上いっぱいに載ったカジキのソースかつが現れました。
しかも! いただく前にちょこっと剥がすと、カジキカツとご飯の間には千切りキャベツ!!
これはハズレなし、テッパンのコンビネーションです。
魚のカジキなので、軽い食感でありながら、しっかりお腹にたまってくれるのが嬉しいですね。
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キハ110系・普通列車、磐越東線・いわき~赤井間
地元の方によると、いわき周辺は一般的な玉子とじカツ丼の文化圏だそうですが、福島でも、会津は「ソースかつ丼文化」のエリアで、千切りキャベツも共通のアイテムでした。
カジキのソースカツをいただきながら磐越東線に揺られて郡山、そこから磐越西線に乗り換え、会津若松で本場のソースかつ丼というのも面白い旅になるかも!?
中通りを挟んで、ソースかつ丼文化とレールが、福島県の東西を結んでいます。
連載情報
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ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/