JR四国「伊予灘ものがたり双海編(ランチ)」(4,500円)~愛媛の皆さんの「愛」を感じて“愛ある伊予灘線”!

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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キロ47形気動車「伊予灘ものがたり双海編」、予讃線・下灘駅

予讃線の松山~伊予大洲・八幡浜間を伊予長浜回りで結ぶ観光列車「伊予灘ものがたり」。
高級化傾向が強い観光列車にあって、JR四国の「伊予灘ものがたり」は比較的お得にゆったり、のんびりと食事のある旅を楽しめることもあって高い人気を誇っています。
なかでも、伊予大洲から松山へ向かう「双海(ふたみ)編」は、ランチ時間帯の運行ということもあり、4つある「伊予灘ものがたり」でも、早めに席が埋まりやすい列車です。

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キロ47形気動車「伊予灘ものがたり双海編」、予讃線・伊予大洲駅

大洲編は終点・伊予大洲に10:28に到着、ホームでは甲冑を着た大洲城の方のお出迎えがあったり、大洲名物の「ミルクパン」や「ラーメン」の立ち売り(土曜日限定)が行われます。
普段は静かな伊予大洲駅のホームが、大洲編を降りた方と双海編に乗る方で大にぎわい!
合わせて、列車内では双海編の準備作業が行われていきます。
若干の慌ただしさのなか、双海編は10:51に伊予大洲から松山に向けて発車します。

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五郎駅のおもてなし

伊予長浜回りの予讃線(旧線)には、「愛ある伊予灘線」の愛称が付けられています。
「伊予灘ものがたり」で、最も沿線の皆さんの鉄道への「愛」を感じられるのが「五郎駅」。
よく出没していたタヌキにちなんで「タヌキ駅長のいる駅」として知られた駅で、現在は「伊予灘ものがたり」の運行に合わせ、地元の方が「タヌキ駅長」に扮して歓迎してくれます。
五郎駅は30年あまり前、今の短絡線が出来るまで内子線が分岐していた駅でもあります。
その意味でも元々、鉄道への「愛」があふれる土壌がある地域なんですよね!

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肱川・長浜大橋

伊予大洲~伊予長浜間の車窓の友は、愛媛随一の大きな川「肱川(ひじかわ)」。
この夏は大きな水害が起きてしまい、被害を受けた地域では今も復旧作業が続きます。
その河口に架かる「長浜大橋」は、日本における現役最古の道路開閉橋で、地元の皆さんからは「赤橋」の愛称で親しまれています。
日曜日の「伊予灘ものがたり双海編」では、この赤橋が上がった様子が見られるそうです。

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伊予灘

伊予長浜からは、再び伊予灘が車窓の友。
朝の大洲編より日が高くなって、双海編ではより海の青が際立つようになりました。
天候に恵まれれば、車窓も朝より一層、美しいものが楽しめます。
ちなみに夕方の「道後編」では、夕日を眺められることも…。
青が映える瀬戸内海、赤く染まった瀬戸内海、どちらも1度は体験したいですよね!

JR四国「伊予灘ものがたり双海編(ランチ)」(4,500円)~愛媛の皆さんの「愛」を感じて“愛ある伊予灘線”!

伊予灘ものがたり双海編(ランチ)

肱川の流れや瀬戸内の海を眺めていただくのは、ズシリとした二段重ねの木のお重にたっぷり詰まった「伊予灘ものがたり双海編」のランチ(4,500円)!
9月~10月の食事は、「愛媛 内子の里山 長月・神無月~内子杉で造る特製御重で和洋折衷料理~」と銘打たれ、愛媛・内子町の「レストランからり」が手掛けています。
指定が取れれば、首都圏でもJR東日本のみどりの窓口で「食事予約券」を購入できます。

JR四国「伊予灘ものがたり双海編(ランチ)」(4,500円)~愛媛の皆さんの「愛」を感じて“愛ある伊予灘線”!

伊予灘ものがたり双海編(ランチ)

JR四国「伊予灘ものがたり双海編(ランチ)」(4,500円)~愛媛の皆さんの「愛」を感じて“愛ある伊予灘線”!

伊予灘ものがたり双海編(ランチ)

【お品書き】
・名残鱧の松の実焼 なた豆の花
・ローストビーフ 山葵海苔添え
・有頭海老あられ揚げ 野菜天 塩
・焼カマスと菊菜のとんぶり和え 酢橘
・里芋と南京の真蒸 大学芋
・焼占地の胡桃和え 海老伽羅煮
・抹茶豆腐 焼茄子 喰出汁
・椎茸の博多東寺巻 紅葉麩
・サーモン龍皮巻 菊花
・松茸の道明寺蒸し 南京あん敷き
・焼栗と帆立貝のずんだ和え
・ベイクドチーズケーキ 鬼燈包み
・炙り鮭のにぎり 柚子風味 がり
・汁物 赤出汁 南京のつみれ
・食後のコーヒー

JR四国「伊予灘ものがたり双海編(ランチ)」(4,500円)~愛媛の皆さんの「愛」を感じて“愛ある伊予灘線”!

伊予灘ものがたり双海編(ランチ)

JR四国「伊予灘ものがたり双海編(ランチ)」(4,500円)~愛媛の皆さんの「愛」を感じて“愛ある伊予灘線”!

伊予灘ものがたり双海編(ランチ)

愛媛・内子の里山をイメージしたという二段重。
木蝋で栄えた美しい街並みで知られる内子らしく、盛り付けも上品なものとなっています。
今回、お薦めのメニューは、旬の菊菜を使った「焼きカマスと菊菜のとんぶり和え」と、椎茸を重ね合わせて湯葉で巻いた「椎茸の博多東寺巻」なんだそう。
ご飯少なめ、おかずの品目多め、女の人もきっと嬉しい、秋の地元食材の玉手箱。
食後のコーヒーはもちろん、伊予灘を眺めながら楽しむことが出来ます。

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キロ47形気動車「伊予灘ものがたり双海編」、予讃線・下灘駅

「伊予灘ものがたり双海編」も、予讃線・下灘駅で10分ほど停車します。
下灘駅は海が見える駅、夕日がきれいな駅として、鉄道好きには知らない人のいない駅。
春・夏・冬に販売される「青春18きっぷ」のポスターにしばしば登場しています。
ポスターのような風景を収めようとカメラ片手に散策を楽しんだり、地元の方や旅の途中の方とのふれあいを楽しんだり、10分弱の停車時間はあっという間に過ぎていきます。

キロ47形 気動車 伊予灘ものがたり 双海編 予讃線 伊予上灘駅 弁当 駅弁

キロ47形気動車「伊予灘ものがたり双海編」、予讃線・伊予上灘駅

さらに、「伊予灘ものがたり双海編」だけで楽しめるのが、伊予上灘駅での長時間停車。
“双海(ふたみ)編”とは、この駅がある伊予市“双海町”にちなんだもの。
伊予上灘駅では、15分ほどの停車時間に合わせて特産品の販売が行われていますので、地元の方とのふれあいが楽しめます。
そして、伊予上灘駅のアイドルといえば???

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伊予上灘駅・リセ駅長

犬の駅長さんとして知られる「リセ駅長」!
伊予上灘駅では犬のリセ駅長、猫のトラ副駅長が、旅に癒しのひと時を与えてくれます。
ちなみに、リセ駅長の駅長席(!?)にある「がんばろう愛媛」のタオルは、沿線の皆さんも列車の運行に合わせて振って下さっており、「伊予灘ものがたり」の車内でも販売されています。
このタオルの売り上げの一部は、西日本豪雨で大きな被害を受けた予讃線沿線の自治体に寄付されることになっていますので、この秋、乗車される方は、ぜひお買い求めを!

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キロ47形気動車「伊予灘ものがたり」、予讃線・下灘駅

2年ぶりに「伊予灘ものがたり」に乗車して、改めて気付いたのは、沿線の皆さんが本当によく列車に手を振って下さること。
通過する駅でたまたま反対列車を待っている方や線路に並行して走る道路のクルマのなかの方をはじめ、1人でいても「伊予灘ものがたり」が来ると、自然に手を振って下さるのです。
まさに、このあったかさこそ“愛ある伊予灘線”の真骨頂!
「伊予灘ものがたり」でお腹と心を満たす、「愛ある」旅に出かけてみませんか?

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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