【ライター望月の駅弁膝栗毛】
JR伊東線~伊豆急行線で活躍する伊豆急行の2100系電車「リゾート21」。
先頭車の展望席、海側向きの座席、広い窓などを兼ね備え、昭和60(1985)年のデビュー以来、熱海~伊豆急下田間で、特別料金不要の普通列車として運行されています。
現在は2編成のうち1編成が赤い塗色の「キンメ電車」となっており、「静岡デスティネーションキャンペーン」中は、玩具メーカーとのコラボレーション列車となっています。
リニューアルされながら、いつも鮮度の高い鉄道旅を提供してくれる「リゾート21」。
駅弁もまたリニューアルされながら、フレッシュな食材と共に提供されていきます。
伊東駅弁「祇園」の「ぼんかま」(1,100円)もその1つ。
掛け紙がリニューアルされてからは、初めていただきました。
駅弁のなかでも特に上品で、雅な印象を与えてくれる掛け紙はそのままです。
【おしながき】
・すし飯
・海老
・鯛酢漬け
・鮭
・とびっこ
・桜エビ
・かまぼこ
・れんこん
・椎茸煮
・かんぴょう
・栗
・玉子焼き
・甘酢生姜
伊東駅の上ちらし寿し駅弁という位置づけの「ぼんかま」。
10種類以上もの食材が、経木のわっぱに詰められた寿し飯の上に載っています。
とても華やかで、手間のかかったじつに贅沢な駅弁。
それでいて1,100円という価格は、駅弁界の「リゾート21」と呼びたいくらい。
伊東から下田までの1時間あまり、東伊豆の絶景を眺めていただいてもよし、伊東から東京への2時間弱、旅の余韻を感じながらいただくのもきっと美味しいことでしょう。
もう1編成の「リゾート21」は、下田の黒船にちなんだ「黒船電車」。
今年2月にリニューアルされ、スマホのアプリで下田の街歩きが楽しくなるような仕掛けが施されたり、4人掛けボックスシートに電源コンセント、USBポートが設置されました。
また、「静岡デスティネーションキャンペーン」中は、天井装飾が美しい特別車両・ロイヤルボックスが増結され、こちらも破格の特別料金不要で利用することができます。
まさにいま、楽しさ“増量中”となっている伊豆の鉄道旅です。
(参考)伊豆急行ホームページ
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/