【ライター望月の駅弁膝栗毛】
中央本線の小淵沢から清里・野辺山・小海・中込を経由して、しなの鉄道(旧・信越本線)の小諸を目指すJR小海線。
夏雲がもくもくと湧き立つ南アルプスをバックに、グイグイ高度を上げて行く列車は、まさに「高原列車」の名にふさわしい風景。
八ヶ岳の麓、清里・野辺山へは、小淵沢からおよそ30分のローカル線旅となります。
小海線は、日本で最も標高が高いところを走るJR線。
清里~野辺山間には、標高1375mのJR線最高地点があり、観光スポットとなっています。
清里のリゾート地や野辺山高原を訪れる人が多い夏場は、小海線・小淵沢~野辺山間で「八ヶ岳高原列車」の愛称がついた臨時の普通列車も増発。
小淵沢~清里・野辺山両駅間のみ、首都圏のSuicaエリアにもなっています。
そんな夏の小海線でいただきたい駅弁と言えば、やっぱりコレ!
小淵沢駅弁「丸政」が、昭和45(1970)年に生んだ名物駅弁「高原野菜とカツの弁当」のプレミアムバージョン、「プレミアム高原野菜とカツの弁当」(1400円)です。
「丸政」によると、例年7月の3連休から販売するそうですが、今年(2019年)は長雨の影響もあって、7月下旬、ようやく販売にこぎつけたと言います。
【おしながき】
・チキンカツ 山梨県産甲斐味鶏
・レタス 八ヶ岳地域産
・セロリ 長野県産
・きゅうり 山梨県北杜市産
・ミニトマト 山梨県北杜市産
・コーン 山梨県北杜市産
・しめじ 長野県産
・カリフラワー 長野県産
・りんご 青森県産
・白飯 新潟県産
できるだけ地元の厳選食材を使用しているのが、プレミアムバージョンの特徴。
じつはこの駅弁、とても「音が楽しめる」ラジオ的な駅弁です。
シャキシャキのレタス&セロリ、コリコリのきゅうり、そしてサクサクのチキンカツ!
元々は登山の方に地元の高原野菜で野菜不足を解消してもらおうという思いから始まった「高原野菜とカツの弁当」、ぜひ耳を澄まし、五感をフルに活かして感じたい旬の味です。
いよいよ「山の日」の3連休。
山へ出かける方はもちろん、旧盆休みを兼ねてふるさとへ…という方も多いと思います。
昔、通学で使ったふるさとのローカル線に改めて揺られてみれば、きっと若かったあの日を思い出して、気持ちのリフレッシュにもつながることでしょう。
ぜひそのときは、ふるさとの駅弁も手にして、その良さを再認識してみてはいかがでしょうか。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/