新潟駅「お母ちゃんの愛情弁当 新潟米膳」(1350円)~駅弁屋さんの厨房ですよ!(vol.19「新潟三新軒」編(4))

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

E129系電車・普通列車、信越本線・荻川~さつき野間

新潟市郊外に広がる水田地帯を行く、信越本線の普通列車。
新潟エリアで普通・快速列車として活躍するE129系電車は、朱鷺色のピンクと稲穂をイメージしたという黄金イエローの帯に彩られています。
令和元年産の新潟米は、作況指数が「101」の平年並みとなる見込み(10/15現在)。
猛暑に見舞われた地域では品質に、日照不足の地域では作柄に影響があったようです。

(参考)農林水産省北陸農政局、新潟県ホームページ

新潟三新軒・遠藤長繁社長

「駅弁屋さんの厨房ですよ!」のシリーズ第19弾は、新潟駅弁を手掛けて60年あまり、「株式会社新潟三新軒」にお邪魔しています。
お話を伺っているのは、3代目の遠藤長繁(えんどう・たけしげ)社長。
今回は、日本を代表する穀倉地帯・新潟の駅弁の命と言ってもいい、お米へのこだわりや食材の話をお訊きしました。

新潟三新軒のご飯

●駅弁のお米は、新潟産コシヒカリ100%!

―新潟の駅弁屋さんにとって、やっぱり「米」は大事なポイントですよね?

お米は基本、新潟市産のコシヒカリを100%使っています。
JA新潟市さんとの契約で、ほぼ2日に1度ほど新しいお米を持ってきていただき、弊社のタンクに入れて下さるようになっていて、倉庫の在庫状況まで把握して下さっています。
通常は休みとなるお盆や年末年始も弊社には持ってきて下さるほか、大口注文が入っている日を事前に伝えておくことで、多めに米を補給してもらうなど、面倒を見てもらっています。

―今年(2019年)も新米が出回るようになってきましたが、炊き方のこだわりは?

お米は本当に駅弁の大事な部分で、お米の炊き方や水加減は、常に試行錯誤しています。
季節によって変えることもありますし、お客様の声を受けて、改善することもあります。
いまではJAさんのお米の管理のクオリティが向上したことで、新米の時期でも昔ほど水加減を配慮する必要がなくなってきました。
新潟三新軒としてはできる限り、安定した品質で駅弁をお届けしたいと考えています。

仕込み中の鮭の焼漬け

●できるだけ地元産、郷土料理にこだわりたい!

―最近は、食材の仕入れにもご苦労されているのでは?

確かに現在、牛肉・豚肉などと比べて、魚介類の仕入れでは苦労している点もあります。
海鮮駅弁などで、地元食材にこだわり過ぎてしまうと、正直、(コスト的に)駅弁として成立しないこともあります。
そんなときは、「新潟の郷土料理」という括りにして、新潟の特色を出すようにしています。

お母ちゃんの愛情弁当 新潟米膳

―新潟の郷土料理も、バラエティ豊かですよね?

「お母ちゃんの愛情弁当 新潟米膳(まいぜん)」(1350円)という駅弁には、焼き上げた鮭を醤油に漬け込んで作る郷土料理「鮭の焼漬け」を使っています。
この鮭の焼漬をはじめとした新潟の郷土料理には、保存食や調理法など、まだ開拓されていない“知られざる料理”もいっぱいあります。
新潟野菜も枝豆も、駅弁としてはまだまだイケると思っています。

(株式会社新潟三新軒・遠藤長繁社長インタビュー、つづく)

お母ちゃんの愛情弁当 新潟米膳

【おしながき】
・白米(新潟県産コシヒカリ使用) 梅干 南蛮味噌
・豆腐ハンバーグ
・海老カツ
・鮭の焼漬け
・厚焼き玉子
・南蛮海老の唐揚げ
・にいがた和牛のしぐれ煮
・車麩
・大根なます
・照焼きチキン
・もち米団子
・枝豆餅

お母ちゃんの愛情弁当 新潟米膳

お母ちゃんの愛情弁当 新潟米膳

「新潟米」PRのため、新潟県・JA全農にいがたとのコラボで、平成28(2016)年10月から新潟駅や東京駅などでも販売されている、「お母ちゃんの愛情弁当 新潟米膳」。
ピッタリとはめ込まれた八角形の折のフタを、つまみを持って引き上げると、ふっくら炊かれ、ツヤツヤと輝く新潟県産コシヒカリの白いご飯がいっぱいです。
南蛮えびやにいがた和牛のしぐれ煮など、新潟らしいおかずもぎっしり!
改めて、新潟県産コシヒカリの美味しさを気づかせてくれる駅弁に仕上がっています。

E129系電車・普通列車、信越本線・越後石山~亀田間

新潟周辺も実りの秋から、雪の降る冬を迎えようとしています。
この雪が、新潟の美味しい米、そして新潟の美味しい駅弁を育んでいきます。
「駅弁屋さんの厨房ですよ!」第19弾・新潟三新軒の遠藤社長インタビュー。
次回は、いよいよ完結編。
遠藤社長に、これからの駅弁について伺っていきます。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/


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