【ライター望月の駅弁膝栗毛】
3月14日で、金沢開業5周年を迎えた北陸新幹線。
東京~金沢間は、約4時間かかった上越新幹線「とき」と特急「はくたか」の乗り継ぎから、大幅に短縮されて、停車駅の少ない「かがやき」で最速2時間28分となりました。
また、飯山、上越妙高、糸魚川、黒部宇奈月温泉といった途中駅には、概ね毎時1~2本の「はくたか」が停車し、首都圏からの交通の便が大幅に向上しました。
なかでも、新潟県上越地方の玄関口となったのが「上越妙高駅」。
高田・直江津など都市部のある上越市と、赤倉温泉や高原リゾートのある妙高市の中間にあった旧・信越本線の脇野田駅を改称する形で、新幹線開業と共に誕生した駅です。
長年、直江津駅の駅弁屋さんとして親しまれてきた「ホテルハイマート」も、上越妙高駅に「駅弁 山崎屋」を出店し、新たな駅弁の販売拠点となっています。
この「ホテルハイマート」とJR上越妙高駅の駅員さんが共同で開発した、北陸新幹線5周年記念駅弁「上越後弁当」(1350円)が、3月14日から1000個限定で販売されています。
掛け紙には、残雪の妙高山麓の「跳ね馬」、高田ゆかりの桜の花が舞う水田地帯のなかを、大きくE7系新幹線電車が駆け抜けて行く様子が描かれています。
「1350円」という価格設定は、1を上越の「J」に見立て、350で「みょーこー」なんだとか。
【おしながき】
・五目ちらし 姫竹醤油煮 グリーンピース
・焼き銀鮭
・かまぼこ
・厚焼き玉子
・天ぷら(ゲンギョ、もずく、かに風味かまぼこ)
・メギスフライ
・煮物(にんじん、かぼちゃ)
・にしん昆布巻き
・ミニトマト、サラダ菜、ブロッコリー
・野沢菜わさび漬け
・あんころもち
ふたを開けてまず、その大ボリュームにびっくり! この1350円は「破格」です!!
とくに「幻魚(ゲンギョ)」という上越らしい深海魚が1匹丸々天ぷらになっているのに加えて、これも上越の味・メギスがフライで入って、魚選びが自慢の「ホテルハイマート」らしい駅弁。
「さけめし」の焼鮭、かまぼこ、厚焼き玉子と、幕の内の三種の神器もしっかり入っています。
さらに、ご飯が酢飯ですので、上越の海の幸と共に、箸が進んで進んで止まりません!
上越妙高駅で北陸新幹線「はくたか」と接続して、鯨波の海岸を行く特急「しらゆき」号。
「上越後弁当」は、上越妙高駅の「駅弁山崎屋」での販売です。
都市部との移動が厳しい時期、地元のみなさんの支えが駅弁屋さんの励みとなっています。
家の近所で地元の「駅弁」が手に入る方は、ぜひ地元の「駅弁」を我が家で味わいながら、「地元のいいところ」を再発見してみてはいかがでしょうか。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/