「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
今週から東北は、夏祭りのシーズンに入ります。4年ぶりに本格的な開催となるお祭りも多いですね。その矢先に、秋田では豪雨の被害を受けてしまい、浸水した地域にあった秋田駅の駅弁屋さんも一時、休業を余儀なくされました。北東北へ行ける方も、行けない方も、食べて復旧を応援できる、秋田駅弁をご紹介いたしましょう。
17両編成の「はやぶさ・こまち」号が、東北新幹線を青森、秋田に向けて、時速320kmで下っていきます。今週は東北の夏祭りウィーク。青森はねぶた、弘前はねぷた、秋田では竿灯まつりが開催されます。なかでも、豪雨被害に見舞われた秋田では、竿灯まつりの開催が危ぶまれましたが、予定通り開催されることになりました。お祭り独特の熱気が、北東北のまちを包みます。
大きな浸水被害に見舞われた秋田駅東口に本社を構えるのが、秋田駅弁・関根屋です。懸命の復旧作業に取り組み、先週7月24日(月曜日)から営業再開にこぎつけました。東京駅の「駅弁屋祭 グランスタ東京」などにも、無事に秋田の駅弁が帰ってきています。新作「クレヨンしんちゃんのお弁当」や「サキホコレ弁当」もありますが、今回は「秋田比内地鶏のいいとこどり弁当」(1200円)をいただきました。
【おしながき】
・白飯(秋田県産あきたこまち)
・比内地鶏の鶏肉煮
・比内地鶏の鶏そぼろ
・焼売
・玉子焼き
・煮物(ぜんまい、がんもどき)
・いぶり人参
あきたこまちの白飯に、醤油と味噌の二段仕込みで仕上げたという比内地鶏の刻み肉とそぼろがたっぷり載った「秋田比内地鶏のいいとこどり弁当」。あきたこまちの美味しさと、比内地鶏ならではの心地よい歯ごたえ、うま味が存分に楽しめます。おかずには焼売、玉子焼き、煮物も入って、いぶり人参がいいアクセント。秋田駅の他、東京駅、仙台駅などでも販売があります。
秋田新幹線は7月20日から運転を再開、並行する奥羽本線の大曲~和田間も、きょう7月31日から運転が再開されました。交通機関の復旧は日常生活を取り戻す第一歩。地元の食材を使った駅弁の購入は被害に遭われた皆さんの応援にもつながると思います。東北の夏祭りへ足を運ぶ予定の方はぜひ現地で。お祭りは行けないけれど、東京・仙台の「駅弁屋祭」なら行ける方は、ぜひ“祭”で、秋田の味を味わってみてはいかがでしょうか。
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/