【ライター望月の駅弁膝栗毛】
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E653系電車・特急「いなほ」、羽越本線・勝木~府屋間
新潟駅から白新線・羽越本線を経由して、酒田・秋田を結ぶ特急「いなほ」号。
現在は、少し前まで常磐線特急「フレッシュひたち」として活躍していたE653系電車が、日本海の夕日と茜雲をイメージしたカラーリングで、“第二の人生”を送っています。
「いなほ」は上越新幹線開業まで上野まで直通しており、当初は「ひたち」と共通運用。
昔も今も、「いなほ」と「ひたち」は、縁のある列車という訳なんですね。
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村上牛しぐれ
そんな特急「いなほ」の旅のお供にふさわしい駅弁といえば、新潟駅弁「新潟三新軒」が手掛ける「村上牛しぐれ」(1,200円)かもしれません。
海沿いを走るなら海鮮がいいのではと思われるかもしれませんが、特急「いなほ」号は、新潟・村上の瀬波温泉や山形・鶴岡のあつみ温泉などへのアクセス列車でもあります。
お宿で鮭や鱈をたっぷりいただくなら、駅弁は肉のほうがいいかも…という訳です。
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村上牛しぐれ
【おしながき】
・ご飯(新潟県産コシヒカリ)
・村上牛しぐれ煮
・牛そぼろ煮
・玉子焼き
・茎わかめ
・ごぼう
・紅生姜
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村上牛しぐれ
にいがた和牛の中でも、新潟県北部・村上市周辺で飼育された、A-4・B-4以上の特に肉質の柔らかい「村上牛」を使っているという「村上牛しぐれ」。
平成20(2008)年の発売から10年以上、すっかり新潟駅の名物駅弁の1つとなりました。
醤油・砂糖・酒などで煮込んでいるという、新潟三新軒オリジナルの村上牛の時雨煮は、生姜の風味が感じられ、食欲をそそってくれます。
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E653系電車・特急「いなほ」
多くの特急「いなほ」号は、新潟駅で新幹線と同一ホームの5番線に発着。
ホーム中央に設けられた新幹線改札を通って、行き来することが出来ます。
来月3月16日のダイヤ改正からは、全ての定期列車の「いなほ」号で、この同一ホームでの乗り換えが実現します。
駅弁と共に上越新幹線「とき」&特急「いなほ」の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
連載情報
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ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/