【ライター望月の駅弁膝栗毛】
神奈川県内を走り抜けて伊豆を目指す、特急「踊り子」号。
特に週末は在来線特急最長の15両の185系電車に、今宵の温泉宿に期待を膨らませた多くの人を乗せて、東海道を下って行きます。
夕飯には伊勢海老や金目鯛も入ったお造り、朝ごはんには鯵の干物…伊豆の温泉地ならではの新鮮な海の幸に期待が高まりますね。
その意味では「踊り子」号での食事は、肉系の駅弁にしておくと、丁度いいかもしれません。
神奈川には、黒毛和牛とホルスタインを掛け合わせた「やまゆり牛」というブランド牛があり、横浜、藤沢、茅ヶ崎、綾瀬、伊勢原の5市にある指定農場で大事に育てられています。
この「やまゆり牛」の高級な牛肉を使って、平成27(2015)年から作られている駅弁が、「大船軒」の「神奈川牛肉弁当」(1100円)です。
(参考)JA全農かながわホームページ
【おしながき】
・白飯
・神奈川県産やまゆり牛しぐれ煮 万能ねぎ ごま
・ごぼう煮
・ひじき煮
・つぼ漬け
スリープ式の包装を外して、ふたを開けると、じつにいい香り!
この「神奈川牛肉弁当」は、やまゆり牛をオイスターソース風味のしぐれ煮に仕上げていて、その上に散らされた青ねぎと共に、食欲がそそられます。
「大船軒」によると、オイスターソースは、牛肉との旨みの相乗効果を狙って、かくし味として使用したのだそうです。
伊豆の温泉旅の思い出をいっぱい乗せて、東京を目指す特急「踊り子」号。
大船軒の「神奈川牛肉弁当」は、大船周辺の駅売店はもちろん、小田原駅・熱海駅の一部売店でも取り扱いがあります。
伊豆・箱根のお宿でたっぷり海鮮料理をいただいた後は、肉駅弁で〆る温泉旅というのも、きっとアリですよね!
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/