三原駅「漫遊弁当」(1080円)~瀬戸内の海を眺めていただきたい駅弁!

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

三原駅「漫遊弁当」(1080円)~瀬戸内の海を眺めていただきたい駅弁!

227系電車・普通列車、呉線・忠海~安芸幸崎間

瀬戸内海沿いの鉄道では、随一の美しい風景を楽しめる呉線。
長年、国鉄時代に造られた通勤タイプの車両が走っていましたが、今年(2019年)春から、広島エリアの普通・快速列車は、新型の227系電車に統一されました。
この美しい車窓が広がる区間も、背もたれの向きを変えることで進行方向に向かって座ることができるシート(転換クロスシート)の車両で、快適な旅が楽しめるようになっています。

三原駅「漫遊弁当」(1080円)~瀬戸内の海を眺めていただきたい駅弁!

115系電車・普通列車、山陽本線・東尾道~尾道間

一方、広島でも尾道・福山周辺では、岡山からやって来る国鉄形車両がいまも健在。
この日も西日を浴びながら、黄色一色に塗られた115系電車が、しまなみ海道の下を潜り抜けて行きます。
かつて首都圏でも走っていた113系・115系電車はボックスタイプの座席でしたが、西日本エリアで活躍している車両は、多くが転換クロスシートにリニューアルされています。

三原駅「漫遊弁当」(1080円)~瀬戸内の海を眺めていただきたい駅弁!

糸崎駅

広島からの赤い電車、岡山からの黄色い電車が出会うのが、山陽本線・糸崎駅です。
糸崎には昔から機関区が置かれており、客車列車時代には機関車の付け替えが行われ、列車も長時間にわたって停車していたと言います。
蒸気機関車に間に合った世代の方にとっては、たまらない場所の1つだったことでしょう。
現在もその名残りで、駅構内は広く、発車を待つ電車が何編成も停車しています。

三原駅「漫遊弁当」(1080円)~瀬戸内の海を眺めていただきたい駅弁!

漫遊弁当

糸崎における列車の長時間停車と共に繁盛したのが「駅弁」です。
三原・福山を拠点に駅弁を販売している「浜吉」は、いまも本社を糸崎駅前に置いています。
そんな「浜吉」の味がギュッと詰まった駅弁と言えば、「漫遊弁当」(1080円)。
スリーブ式の包装には、瀬戸内らしい海辺の鉄道風景が描かれ、旅情を誘います。
「浜吉」によると、特定の場所ではないそうですが、山陽本線や呉線をイメージしたそうです。

三原駅「漫遊弁当」(1080円)~瀬戸内の海を眺めていただきたい駅弁!

漫遊弁当

【おしながき】
・味付けご飯
・煮穴子
・牛肉旨煮
・焼き鮭
・玉子焼き
・海老天
・鶏の唐揚げ
・椎茸煮
・酢の物(ごぼう、なます)
・ちりめん山椒佃煮
・わさび菜
・香の物

三原駅「漫遊弁当」(1080円)~瀬戸内の海を眺めていただきたい駅弁!

漫遊弁当

味ご飯にやわらか煮穴子と牛肉煮が載って、2つの味を一緒に楽しめる駅弁です。
「浜吉」には、穴子・牛肉共にメインの駅弁がありますので、「浜吉」自慢の味を1つの折にギュッと詰め込んだ構成が嬉しいですね。
焼き魚、玉子焼き等のおかずも入っており、幕の内系の要素も十分。
瀬戸内の海が見える車窓と同様、味覚に飽きの来ない駅弁と言っていいでしょう。

三原駅「漫遊弁当」(1080円)~瀬戸内の海を眺めていただきたい駅弁!

115系電車・普通列車、山陽本線・尾道~東尾道間

来年(2020年)10月~12月にかけては、「ミタイケンひろしま」をキャッチフレーズとして、「せとうち広島デスティネーションキャンペーン」が開催されます。
呉線には、「瀬戸内マリンビュー」に代わる新しい観光列車も登場予定。
さらに、鉄道と船を組み合わせた観光周遊ルートも登場すると報じられています。
来年はきっと、瀬戸内の鉄道旅が、より一層楽しい1年になりそうです。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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